あらすじ
苦闘六年、たびかさなる敗退にもめげず、一八六五年ついに魔物の山マッターホルンは征服された。だが、その帰途、悲劇が起った。本書はウィンパー(一八四〇‐一九一一)が、その一部始終を、彼自身の手になる繊細華麗な木版画を豊富にちりばめつつ、イギリス風のユーモアを交えて淡々と語ったもの。山岳文学の古典としてあまりにも有名。
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Posted by ブクログ
マッターホルンを初登頂したウィンパーの1860年から1865年にかけてのアルプス登山の記録.この間,毎年夏になるとロンドンからアルプスに出かけて行ってたくさんに山に初登頂をしている.まだアルプスに未踏峰がたくさんあった時代で,多くの登山家が初登頂を目指している姿が描かれている.物理学者のチンダルもその中に加わり何回か登場する.
本業が挿絵画家だったウィンパーによる図版が載っていて,楽しめるが原著にはもっとたくさんの図版があるらしい.あとウィンパーの足跡を記した地図が載っているといいのに.
登山の部分はなかなか面白いのだが,途中で岩石,氷河などの様相や生成についてかなりの長い記述が続く部分があって,よく観察・勉強して書いているとは思うものの,私には退屈だった.