あらすじ
日本の法律の9割を占め、身近な生活に影響を与える行政法(道交法、都市計画法、食品衛生法など)について、身近な事例や判例も紹介しながらやさしく解説する決定版です。本書は、紛争予防のために存在する行政法を、多くの法律本に見られる「理論や条文からの解説」をせず、『行政法を取り巻く事例』『個別法規の趣旨・目的(課題と解決策)』『これらの相関関係の図式化』にこだわって解説します。行政法をとりまく歴史などにも触れます。資格・公務員受験生、法学部学生、法務部、総務部など広範囲の方が対象です!
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Posted by ブクログ
『教養としての行政法入門』を読んで感じたのは、行政法は民法と共通する考え方を持ちながらも、相手が行政であるため、独特のルールがあるということだった。
民法は私人同士の関係を前提としているのに対し、行政法では国や自治体という公権力が相手になる。そのため、「行政処分」や「行政指導」、「無効」と「取消し」の違いなど、行政法特有の考え方が数多く登場する。最初は用語の意味を理解するだけでも苦労したが、読み進めるうちに、「行政と関わるときには、このようなルールで物事が進むのか」と少しずつ全体像が見えてきた。
私にとって、この本は行政法を暗記するための本というより、「お上を相手にするときのルールブック」を読んでいるような感覚だった。行政には大きな権限が与えられている一方で、その権限が恣意的に使われないよう、法律によって厳格なルールが定められていることが理解できたのは大きな収穫だった。
一方で、「処分」「無効」「取消し」といった用語は、日常的な言葉とは意味が異なるため、一度読んだだけで十分に理解するのは難しかった。行政法は用語の定義が理解の土台になる分野であり、繰り返し学ぶことで少しずつ身についていくのだろうと感じた。もう少し行政法を詳しく勉強した後に再読しよう!
Posted by ブクログ
行政法とは、という切り口で、行政の主要業務の一つを詳らかにしようとしている本だと思う。馴染みはないが関心のある人の期待は裏切らないだろう。一部、校正(校閲でなく)がされてない部分がやや気になったが、それは著者の責任というより出版社だろう。
他方で、例えば専門試験(法律関連含む)や、実務を通した公務員にとっては物足りないというよりむしろ、著者の主張がややないまぜになっているところが気になるかもしれない。著者にとって行政主体は「古く」「遅く」「視野が狭い」ものという印象がありそうだという気がするし、あるいはそれは誤りではない面も多くあるのだろうが、中立性を欠いてまで言うほど著者に経験や知見が極めて深くあるのかは疑問が残る。とはいえ、まあ入門としては一旦いいのでは。