あらすじ
全仏ベストセラー第1位!
閉ざされたピレネー山中の村で次々に起きる連続殺人事件。
最後に待ち受ける驚愕の真実とは――
累計400万部突破の人気警察小説シリーズ最新刊!
ピレネー山中で男性の惨殺体が見つかった。
死体の傍には謎の記号が描かれた石が残されていた。
8年前に拉致された元恋人を追って村を訪れていた刑事セルヴァズは、捜査を担う憲兵隊大尉ジーグラーから以前にもこの地で同様の手口の殺しが起きていたと聞き、拉致事件との関連を調べ始める。
その矢先、何者かによって道が寸断され、一行は村に閉じこめられることに。
そしてさらなる殺人が発生し――。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
セルヴァスシリーズ第6作。前作『姉妹殺し』の次作。相変らずもてまくりのセルヴァスだが、たかがタバコをやめることができないダメ男。前作の無茶な行為で責任を問われ、懲罰委員会の決定を待っている停職中の身である。
これが元恋人の助けを求める電話を受けたとたん前後を考えず突っ走る。もっと考えて動けよと突っ込みながら読み進む。多くの事件が発生するがそれらの被害者はそうされても仕方がないような悪事を働いていた犯罪者だったのである。セルヴァスの貢献はほとんどない中で、いつも通り危機一髪のところで犯人は捕らえられ、一時的な平和がおとずれて本編は終了するが事件が起こる社会的病理の基底の部分はなにも変わらず悪くなる一方だ。
フランスばかりでなく世界中が変わってきているのは共通の現象でそれも決して良い方向性でないのが感じられて怖くなる読書経験だった。
みなが良かれと思って行動しているその行為がホモ・サピエンスの終焉を近づけているようにしか思えない。