あらすじ
いったいあの山には、何があるのか――。
あの日、あの山登りで、歴史を変えた、人生が変わった人間たちを追った物語。
100年に渡り数々のドラマを生んできた箱根駅伝。そのなかでも、近年、勝敗を左右するといわれるのが「箱根5区」だ。
本書は伝説を生んだ、大東文化大学の奈良修、神奈川大学の近藤重勝、順天堂大学の今井正人、東洋大学の柏原竜二、青山学院大学の神野大地たちを中心に、彼らに抜かれた選手たちにも取材。
まさに「歴史を変えた」「人生が変わった」瞬間と、その後の人生を追った渾身のスポーツ・ノンフィクション。
《本書の目次より》
第1章●山の神、誕生前夜
第2章●魔物が住む山
第3章●山の神、降臨
第4章●山のDNA
第5章●同郷の神に憧れて
第6章●紙一重の歓喜
第7章●新しい山の神
特別鼎談●今井正人氏、柏原竜二氏、神野大地選手
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今でも鮮明にレース中のことを覚えている選手たちが凄い。よほど鮮烈な記憶だったのだろう。抜かれた選手たちにもフォーカスしてる点は素晴らしい。なぜ監督インタビューが神大?
Posted by ブクログ
箱根5区のみを取り上げる、非常に興味深い1冊。
フォーカスすべきは今井・柏原・神野に抜かれた選手達の思いか。
なかなかスポーツ記事には書かれない、というより大会直後ではインタビュー出来ない部分を、今だから胸の裡を明かせられたという清々しさが生き生きと伝わります。
5区が何故こんなにもドラマが発生するのか、理由が少し分かりました。
本文自体はあまり丁寧ではなく、てにをはに違和感があったり説明が不親切な部分も度々ありますが、それだけに「箱根駅伝前に届ける為に急ぎました!」という勢いを感じます。(いや、だとしても最低限の推敲はすべきですが)
東洋大・釜石の、5区で今井と北村に抜かれたシーンから、3年時の合宿で新入生の柏原にけちょんけちょんに負かされた回想は心を寄せずにいられなかった。
箱根駅伝好きには一番薦めたい本。