あらすじ
ハードとソフトの世界をつなぐ
OSの根幹となる仕組みを理解しよう
OSにおいて、カーネルとはその名のとおり「核」となるコンポーネントであり、記憶領域やファイルシステムの管理、プロセス制御、スケジューリング、ネットワーキングなど、ハードウェア制御に関わる幅広い機能を担っています。
Webやエンタープライズ、組み込みに至るまで、世界中のあらゆるところで、Linuxを基本OSとするシステムが稼働しています。Linuxはオープンソースソフトウェアであり、誰でも広くアクセスできることがその発展を支える特徴の1つといえるでしょう。しかし、その土台となるカーネルに限ってみても、ソースコードを読み込んで理解するにはあまりにも大規模かつ複雑な存在です。そのため、Linuxカーネルの役割や仕組みを理解している人が少ないのもまた事実なのです。
ソフトウェアの開発・利用において、カーネルのような根幹部分について理解せずにすむのがOSの役割ではあるものの、エンジニアとしてはこうしたシステムの根本的な仕組みを知り、具体的にイメージできることが大きな強みになります。本書では、長くLinuxカーネルを扱ってきた著者陣が、スケジューリングやメモリ管理など古典的なOS機能はもちろん、VMやコンテナ、セキュリティ機能など、より新しい内容も幅広く、多くのイラストを交えて解説します。これまで専門的な知識がなければなかなかアプローチできなかったLinuxカーネルの構造や仕組み、働きについて、さまざまな視点から解説する1冊といえるでしょう。
◆◆◆◆目次◆◆◆◆
第1章 Linuxカーネルの基本
第2章 プロセススケジューラ
第3章 メモリ管理
第4章 ファイルシステム
第5章 ブロックI/O
第6章 デバイスマッパ
第7章 LVM
第8章 ネットワーク
第9章 セキュリティ
第10章 ハイパーバイザと仮想化
第11章 コンテナ型仮想化
第12章 トラブルシューティング/デバッグ概要
※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
仕事でLinux kernelに触れることがあるので基礎的な知識はあった方が良いよな、といつも思っているので購入。
絵で見てわかる、というほど絵に頼ったつくりではないが、実例や図解に基づいた説明は読みやすい。
基礎入門としてLinux kernel関連の話題を取り上げており勉強になった、と思う。
Posted by ブクログ
普段はなかなか意識しないLinuxカーネルを概観できる。
Linuxカーネルのことを知らなくても、Linux OSは使える。しかし、Linux OSを利用していて日常的に触れる機能の多くはカーネルが担っており、その仕組みがわかると理解が深まる。以前Linuxサーバー管理をしていた頃、それに気付いた。主にメモリ周りなどリソース管理でそのことを感じたと記憶している。また、それに留まらずLVMや仮想化(KVM、コンテナ)など欠かせない機能がカーネルによって成り立っていると知ったことがLinuxカーネルに興味を持ったきっかけだった気がする。
その頃も今も、自分は複雑なLinuxカーネルの詳細を理解しているとは言えないし、深く立ち入る気があるわけでもない。しかし、大雑把に仕組みを理解しておくのは良いことに思った。
本書は単にLinuxカーネルの仕組みを説明するだけでなく、実際のコマンド操作も交えている。普段は意識しないLinuxカーネルも、簡単なコマンド操作で情報を参照したり、機能を利用できる。そのことがわかると、Linuxカーネルがより身近なものになる。
--------------------
第1章 Linuxカーネルの基本
第2章 プロセススケジューラ
第3章 メモリ管理
第4章 ファイルシステム
第5章 ブロックI/O
第6章 デバイスマッパ
第7章 LVM
第8章 ネットワーク
第9章 セキュリティ
第10章 仮想化①:ハイパーバイザ
第11章 仮想化②:コンテナ仮想化
第12章 トラブルシューティング、デバッグ概要