あらすじ
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為替の変動は我々の生活にいかに影響するか?
世界情勢の悪化で、日本はどうなる?
先行きが不透明な2025年のシナリオを複眼的な視点で探る。
日本経済新聞社を代表するコメンテーター、編集委員らベテラン専門記者が徹底解説。どこに着目するかで、世界の見え方は大きく変わる。記者たちの視点をいち早く提示する1冊。
2025年版は、生成AIのソフトウェア活用、世界秩序の行方、「脱・歴史的円安」とこれからの見通しを特集テーマに、政治、経済、ビジネスについて22の論点を取り上げる。
【目次】
2025年の争点となる3つの論点
論点1 「ティア0.5」が産業の風景を変える そして、付加価値はソフトウェアに移る
論点2 世界を巻き込む戦争の足音 中ロ朝の「枢軸」が壊す秩序
論点3 「脱・歴史的円安」ポストコロナ時代の新常態を探る なお残る「円弱」招く経済構造
Chapter 1 日本は現状維持すら危ういのか
・日銀利上げ、1%までは視野に 当面は米景気や市場混乱の行方注視
・「政治の仕組み」再び争点に 改革実現は高いハードル
Chapter 2 押さえておきたいビジネスの勘所
・株価急落があぶりだした日本企業が成長する3条件
・デジタル化が生む「弱い」消費者
Chapter 3 世界を巻き込む米中の対立
・米経済は減速の見通し、FRBの利下げカギ 格差への怒りが分断に拍車も
・朝鮮半島に「2025問題」 危機か転機か、日本に両極端のリスク
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
毎年年始に定点観測的に本書を手にとっています。今年注目したのは、以下の事項でした。
-Software Defined Vehicle, Tier 0.5 (チューリングのように、OEMとも一次サプライヤーとも対等な関係でレベル5の新型車開発にとりくむ企業)
-ドル円レートに関して、金利差要因と需給差要因(デジタル赤字、輸入エネルギー高)、日本企業の海外生産比率はプラザ合意後の1986年から2022年の間に、2.6%から24.3%まで上昇した。日本は、貿易収支が赤字となり、過去に蓄積した対外資産からの第一次所得収支黒字で賄う国。
- 日本株のPERはバブル期の1989はx62、24年2月はx16。株価に対する配当利回りは、0.4%から1.8%ヘ成長。一方、低成長のJTC (Japan Traditional Company)の中でも、営業利益や配当収入で、借入金利を賄えないゾンビ企業が25万社。
-日本企業はM&Aの分野でいまだ課題を残す。1985年以降、上場企業による企業の売却は買収を上回ったことは一度もなく、新陳代謝が遅く子会社群がふくらむ要因に。
-日本の電力需要は、データセンター建設ラッシュをうけ、2024年から20年ぶりに増加に転じる。再エネや原子力による発電力の強化がまたれる。
-EUでの巨大テクノロジー企業に対する規制強化の流れは、DMA(Digital Market Act), DSA(Digital Service Act)などの導入により明らか。また、AIによるDark Pattern, Personalized Pricing, など個人の閲覧履歴などを活用したプロファイリングをベースとした利潤最大化の仕組みなどが問題に。
Posted by ブクログ
ティア0.5
製造業とIT、ハードとソフト産業をつなぐ
創発
株価収益率(PBR)
3つのD
デフレ、デモグラフィー、デット
日本市場への投資が避けられてきた理由
エクイティファイナンス
新株発行を伴う増資
成功したのはSONYや日立
デジタル市場法
ダークパターン
ディセプティブパターン
人を欺くデザイン
セキュリタリアン
トランプ支持派の自分達の安全最優先に考える人たち
Posted by ブクログ
2024年後半の状況から今後の世相を予想すること、次年度2025年の世の中について各論者が語られています。毎年恒例ではありますが、この2024年も多くの種がまかれていることを知ることができます。
テクノロジーの進捗、中ロはじめとする戦争の気配、日本の円安の今後、景気、日本国内、世界情勢の面からの今後を考察されています。
多くの方面で問題があり、解決を待たれている状態ですが、そのどれもが簡単ではなく、時間のかかるものだと思います。すでに手遅れとなっていること、まだ間に合うが恐らく間に合わないだろうこと。いままでのやり方では難しいし、やれてもそれはいけないことになっている世相であること。考えさせられること多い内容でした。