あらすじ
◎AIのブラックボックス化、差別の助長、著作物の無断利用、偽情報の拡散…etc あらゆる分野で新たなリスクが顕在化する生成AI社会の新論点!
人間の「創造性」とは何か?「創造性」が加速する時代に求められる倫理とは? 革新的で、創造的・実用的な「生成AI社会」に潜む倫理的課題に迫る!
[目次]
第1章 創造性とは何か
第2章 人と機械との本質的な違い
第3章 人・テクノロジー・社会の共変化
第4章 AI倫理の構築
第5章 生成AIと倫理的創造性
この電子書籍は株式会社ウェッジが刊行した『生成AI社会 無秩序な創造性から倫理的創造性へ』(2024年10月19日 第1刷)に基づいて制作されました。
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自社でもai倫理の観点で、社内aiの活用についてどのように使うことが正しいか考えることがよくある。
人ありきのaiってことを再認識し、人主導でどのように社会を良い方向へ持っていくかを考え、正しいインプットアウトプットを心がけようとおもった。
Posted by ブクログ
生成AIのメリット
・薬の開発、不正口座の検知など
・AIのトラブルやインシデントは消費者庁、システムのトラブルはIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が担当している。
生成AIのデメリット
・大量の電力が必要
・ハルシネーション(幻覚)を起こす
・精巧な偽情報を生成して政治に利用される
・生成AIで作成された創作物には著作権が与えられていない
生成AIは薬の開発など生活の向上に役立つ一方で、偽情報が選挙に利用されるなど規制が必要な分野がある。
Posted by ブクログ
タイトルは「生成AI社会」ですが、書かれている内容は、生成AI時代における創造性、倫理、という内容に絞られていました。前半では創造性とは何かということや、人間と機械の違いについて議論がなされていますが、人間と機械の違いについては、西垣通氏の主張をなぞっている印象を受けたのと、創造性についてもマーガレット・ボーデンの3分類など、どこかで聞いたことがある話でした。
後半はAIと倫理という話ですが、生成AIがうみだす倫理的な問題と、それへの対処としてのAIガイドラインなど国内外での取り組みの紹介が中心と感じました。これはこれで現在地を理解するには役立ちましたが、正直議論が浅い印象はうけました。創造性とは本質的に倫理と緊張関係を持つものではないでしょうか。歴史を振り返ると、創造的なアイデアは、当時の価値観や規範を揺さぶるものも多かったと思います。そして倫理を変えていったと。つまり、(足元の)倫理の範疇で創造性を発揮せよ、という話ではなく、創造性が倫理を変えるという可能性も十分あり得ると思うのですが、本書はどちらかというと現在の倫理観の範疇で創造性を発揮させることを重視しているように見受けられました。ということで本書はやや守り的な印象を持ちました。
例えば、イーロン・マスクのような、倫理やルールをある意味無視してしまうようなところからも、創造性が発揮されているというのは厳然たる事実でしょう。むしろルールを破壊するほうがより創造的と言えます。創造性とは(よくもわるくも)破壊的な力を持っているのだ、ということです。そのあたりの緊張感について論じてもらいたかったです。