あらすじ
「空間の歴史」を堆積した〈Y字路〉の謎を解く日常に残された最後の魔境、Y字路。各界の著名人をも虜にする「分かれ道」のすべてを、国内初の若きY字路専門家が語り尽くす!
散歩者、地理マニアにとって基礎教養とも言えるY字路、その成り立ちを紐解いてみると、町の様相が見えてくる。ひとりで歩いて見るだけではわからないY字路の楽しみ方を全国各地の事例とともに紹介。地形・地図・フィールドワークの探究から明らかになる、Y字路誕生の秘密とは。
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作者のY字路への愛が溢れた本。「おわりに」の中で、すべてのY字路が好きなわけではないと言っているけれど、それでもY字路にかける思いが伝わってくる一冊。形や利用方法、成立過程などで分類しながらの解説。どれも面白いが、特に渋谷を例として説明しているところは、身近な場所のため風景が目に浮かんで面白かった。自分の生活圏内のY字路について、改めて見直したくなった。
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最も有名なのはタイムズスクエア、日本ならアメ横や渋谷の109。
Y字路がどうしてできるのか、さらには歌詞やセリフに出てくるY字路を分析したりと面白い。
面白かったのはユーゴのチトーの件、これはうまい比喩だ。
さて、我が町のY字路を探してみるかと、、
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Y字路を路上の姿、地図の中、表象から比較分析した本。最初にY字路を分類分けしていき、最終的にY字路がどのようにしてできたかを紐解いていくのがとてもおもしろかった!フォルムとしてY字路をみるのは好きだが、分析しようと見たことはなかったので、今後また見かけた時に自分がどのように観察できるのかたのしみ。本に出てきた京都吉田のY字路をいつかこの足で歩きに行ってみたい。
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Y字路の魅力や経緯を説くガイド。鋭角な空間に生まれる「角オブジェ」はその様子だけでなく様々な心理が垣間見えて面白い。マニアックな話からY字路に関連したカルチャー紹介まで話題は広く読んでいて飽きない構成。路上観察が好きな方にはぜひおすすめしたい1冊です。
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本書も「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」で紹介されていて興味をもったので拝読。番組も面白かったが、本書も面白く興趣に富み、結構学術寄りの内容で勉強になった。
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Y字路がなぜ生まれるのかは、散歩好きとして言われれば気になるので読んでみた。
大学時代住んだ町である京都、今住んでいる街である東京(渋谷)が例として挙げられているのもあり、面白く読み進めることができた。、
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平坦な地形に設けられた碁盤の目の街の中に住んでいるので、明瞭なY字路は身近にはほとんどない。だが、すこし周縁部に行けば、街道の落ち合うところや、新道との兼ね合いなどで形成された鋭角の交差点を見ることができる。
地理学のカテゴリーに入るのだろうか。こんなテーマで1冊の本になるというのが楽しい。
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街中にはY字路が存在する。合理的なグリッドから、非合理的なY字路が生まれることによってその街の歴史から滲み出るアイデンティティを感じられるだろう。
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テーマが良い+装丁が好みだったので購入。
Y字路の定義って意外と難しいんだなと知った。中央の建物のとんがり部分の使い方と、建物内のすみっこの使い方が興味深いのでぜひ今度特集してほしい。
文章での考察内容は地理学の中に留まっている感じがしたが、写真集という形ではなく分析を試みて出版したのは好感が持てる。
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まず、Y字路専門家がいることにびっくり…
表紙の見返しに「散歩者、地理マニアにとって基礎教養とも言えるY字路」との記載が。Y字路って地理マニアにとっては基礎教養なの?!全然知らない世界すぎてびっくりです。
色々なY字路の種類が紹介されています。
普段何も考えずに歩いていたけど、そういえばいつも通る道にもY字路があるなぁと気付かされました。
これから散歩をするときに、Y字路を見つけるのが楽しみになりました。
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<目次>
第1章 Y字路へのいざない
第2章 Y字路のすがた~路上の目
第3章 Y字路はなぜ生まれるのか~地図の目
第4章 Y字路が生むストーリー~表象の目
第5章 Y字路から都市を読む~吉田・渋谷・宮崎
第6章 Y字路は何か
<内容>
確かにY字路は面白いかもしれない。この本に写真で登場する東京谷中の高々とヒマラヤ杉が聳えるY字路を覚えてる(角というか下にあったパン屋は潰れたそうだが…)。ただ分類したり、無理に考察したりする流れは、都市論ではよくある話で、暗渠でもスリバチ地形でも見かけた。ちょっと食傷気味。あとは「Y字路」といいながら、写真上のもので、実質は5差路や変則十字路もあったのが残念。純粋な3差路としてのY字路に絞って考察してほしかった…