あらすじ
日本を“奪回”するために戦う
テロリストたちの冒険譚(エンターテインメント)
戦後日本が抱え込んでいるトラウマである「アメリカの属国」という屈辱的なステイタスから身をふりほどき、
国家主権の回復、「自由日本」の創建をめざして戦うテロリストたちの冒険譚なんですから、痛快でないはずがない。
(略)今の日本人にもっとも必要なのは秩序を紊乱することができるほどの想像力の暴走である。
島田さんはそう考えてこの小説を書いた。(内田 樹「解説」より)
世直しか、テロリズムか?
壮大な政治冒険小説。
父の復讐のためCIAエージェントになった男は、日米両政府の表と裏を巧みに欺き「その時」が訪れるのを待つ。
親友のヤクザ二代目、聖母のごとき介護ヘルパー、ホームレス詩人、告発者、大物フィクサーらが集い引き起こされるのは世直しか、テロリズムか?
いざ、サーカスの幕が上がる。壮大な政治冒険小説(エンターテインメント)。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
解説で内田さんが40年ぶりという表現をしているけど、福井さんと似た印象は持ちました。ただ、ゴール的なものに指をかけているという意味では違うのかも。
終盤までの疾走感がすごいのに対して、終盤はちょっと飛ばしすぎな気はしますが、最後まで楽しめました。
さて。
属国だと何が困るのか。もちろん、直接的な被害者(沖縄の米兵問題など)は困るどころの話ではない。しかし、日々のテンタメに興じている人や、違う問題で疲れ果てている人たちは、何を変えたいと思うのか。精神の問題なのか。自分は…不公正が見えてしまうと心が静まらないという…やはり精神の問題かな…
あと、属国は嫌だと言って自主憲法だ、と盛り上がる人たちはこれをどう読むのかは気になる。
Posted by ブクログ
村上龍氏を彷彿させる国家レベルの壮大なストーリー。でありながら、さすがは島田先生、論理的でありながら文学的。
これはフィクションなのかノンフィクションなのか。
最高のサーカスを見させてもらいました。最近読んだエンタメ小説の中では断トツに面白かった。
Posted by ブクログ
長かったけど面白かった。
日本の世直し物語。
この手の小説やドラマはいくつか読んだり見たりしてきたが
一番自分たちの正義を貫いているし
ありがちな嫌な展開が無くて、長いけどもう一度読みたいとすら思える小説だった。