【感想・ネタバレ】韓国は日本をどう見ているかのレビュー

あらすじ

東京に15年以上暮らした著者が感じた、韓国と似ているようで異なる日本社会の姿。大手新聞『韓国日報』の人気コラムを書籍化。

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Posted by ブクログ

ソウル大学を卒業して新聞記者を務めたあと、東京大学で学際情報学を学び、日本で18年間すごした著者が、日本と韓国の文化のちがいについて論じた記事をまとめた本です。

いずれも短いコラムのような文章であり、コロナ禍の状況において著者自身が見聞した事実などを紹介しつつ、日韓の文化的な差異に焦点をあてた、時事的な性格が強いように感じました。むろん著者は、こうした文化の比較が、それぞれの文化内の多様性を無視してしまう危険性をはらんでいることにもじゅうぶんに注意を向けており、インターネットを中心とするさまざまなメディアを通じた情報交換が加速していくなかで、おなじ時代を生きている者どうしに共通するものも増えていることに目を向けています。

その一方で、そうした状況だからこそ、ちがいを見つけてそれぞれのアイデンティティを確保したいという欲求も強まっています。著者は、「私は、固定的で同質的な「韓国文化」あるいは「日本文化」が存在するという見解には、一貫して否定的だ」としつつ、読みやすさを考慮してあえて「韓国人」「日本人」という表現をもちいたといい、日韓の文化が「同じ」だとか「異なる」といった言説は、比較という操作のもとでのみ成立する「相対的な知」だということを示すことに注意をはらったと述べています。

本書の記事は、おおむね著者の印象記のようなわかりやすいもので、上のような著者の意図がどれほど読者につたわったのかという点では、やや心もとない気もしますが、著者の苦衷のほどはうかがえます。

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2026年02月20日

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