あらすじ
昭和十年代、前衛美術集団の離合集散が続いた。だが、新しい絵画の胎動は戦時体制に飲み込まれ、富士山や軍人など国威昂揚を意図した絵画が制作されるようになる。戦後は国粋主義への批判から「日本画滅亡論」が唱えられ、新しい道の模索を余儀なくされた。本書は、前衛として戦前に注目された吉岡堅二らから、戦時中、そして復興に寄り添って人気を博した東山魁夷や平山郁夫の活躍、さらに、平成以降の新潮流までを描く。
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Posted by ブクログ
通史の大切さをしみじみと感じる。時代の空気を吸いながら、お互い影響を与え合い、芸術も生まれていく。特に戦時の空気の描き方に感じ入るものがあった。後半は新しい画家に出会う喜びがあった。
Posted by ブクログ
昭和から現代にいたるまでの日本画の歴史をまとめた一冊。
著者が山種美術館の学芸員だったこともあり、山種美術館とのかかわりを中心に記述されている。