あらすじ
開国後、大和絵、狩野派、浮世絵など日本伝統の絵画は、西洋絵画と出遭い、「日本画」と称すようになった。フェノロサに評価された日本画は、岡倉天心、橋本雅邦らが新設の東京美術学校で確立。のちには日本美術院の横山大観や菱田春草らが技法を追究し進展させる。本書は、幕末の横浜浮世絵や南画から、国家主導で堂々たる作品が制作された明治期、そして、今村紫紅に代表されるのびやかな画風の大正期を描く。
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Posted by ブクログ
作品は知っていたが、その作家の背景、関係性まで分かった。
日本画のように近いものこそ実はよく知らないことを再認識した。
知らない画家も多く、また、多くの画家の哲学、想いまで知れて、一気に読み遂げた。
奇想の系譜のように、この本に基づいた展覧会を是非見てみたい。とにかく選ばれた図版とその印刷品質が素晴らしかった。
Posted by ブクログ
<目次>
序
第1章 明治・大正の南画
第2章 幕末・明治の浮世絵
第3章 忘れられた明治の日本画家たち
第4章 フェノロサと芳崖・雅邦・近代日本画第一世代
第5章 岡倉天心と日本美術院の作家たち
第6章 日本美術院第二世代の台頭と活躍~紫紅・靫彦・古径・青邨
第7章 官展の歩み~東京画壇・京都画壇
おわりに
<内容>
読み終わって気付いた。”日本画”の歴史だった。近代日本の絵画史だと思って買ったのだった。まあ、岡倉天心門下の大観・観山・雅邦・春草などは揃い踏みだからいいか。羅列に近いが、ポイントは押さえてくれているので、理解はできた。