あらすじ
エリートとは遠い「ふつう」の人たちが
なぜあらゆる不可能を乗り越えられたのか?
人類史上最大の偉業「アポロ計画」に学ぶ
成功を収めるための8つのマインドセット
「人類の偉大な一歩」の陰には平均年齢26歳のNASA管制官チームの存在がありました。
私がNASAで働いていた頃、チームビルディングの極意として教えられた「早く行きたいなら一人で行けばいい、でも遠くに行きたいなら仲間と行け」を思い出します。
ムーンショットを支えたマインドセット(考え方、こころの持ちよう、仕事術)は、様々な困難に立ち向かう現代のビジネスシーンにもきっと役立つはずです。
――野口聡一氏(宇宙飛行士・合同会社未来圏代表)、推薦!
1969年、宇宙飛行士のニール・アームストロングが人類ではじめて月面に降り立った、人類史上最大の偉業「アポロ計画」。
この大事業を支えたのは、実は、平均年齢26歳の若くて経験の浅い管制官たち。
彼らが成功を収めることができた理由は、ユニークなマインドセットにありました。
本書は、このマインドセットを8つの法則にまとめて紹介。
あなたの挑戦を成功に導く「勝利の法則」となることでしょう。
◎こんな人におすすめ
・自身の目標を達成したい、挑戦を成功させたい
・メンバー一人ひとりのスキルや経験を活かし、チーム力を高めるマネジメントをしたい
・心理学の知見や豊富なエピソードから、多くの人が使える成功法則を知りたい
・宇宙が好きで、アポロ計画の知られざるエピソードを知りたい
◎知られざるアポロ計画の舞台裏
本書では、アポロ計画(月面着陸)の成功と失敗をストーリーで追体験していきます。
宇宙の物語と聞くと、白い宇宙服に身を包んだ姿を思い浮かべるかもしれませんが、本書の主人公は宇宙飛行士ではありません。
宇宙飛行士のように勇敢で英雄的な人物が成功には不可欠ですが、彼らだけではこの偉業は成し遂げられませんでした。
実は、この偉業を支えたのは、地球に残り、宇宙飛行士を地上から見守ってサポートした管制官たち。しかも、平均年齢26歳、経験豊富な科学者やエンジニアや有名な大学を卒業したエリートではない「ふつう」の人々でした。
そんな彼らがどのような挑戦と挫折をし、偉業を成し遂げたのか?
ぜひ、本書のストーリーをお読みください。
◎8つのマインドセットをエクササイズで紹介!
管制官たちのエピソードの合間には、そこから学ぶべきマインドセットが紹介されています。各章には、問いやエクササイズ、クイズがあり、体験しながら成功法則を学ぶことができます。
<8つのマインドセット>
法則1 情熱を燃やす
法則2 イノベーションを生み出す
法則3 自信から恩恵を得る
法則4 失敗から学ぶ
法則5 責任感を身につける
法則6 実行に移す勇気を見つける
法則7 あらゆる事態に備える
法則8 柔軟に対処する
◎もくじ
序章 リフトオフ
第1章 私たちは月へ行くことを選ぶ〈情熱の力を活用する〉
第2章 「ジョン、見事に成功したね」〈想像できないほど優れたアイデアを生み出す〉
第3章 「私たちは、それが不可能だとは知らなかった」〈自信から恩恵を得る〉
第4章 苦難を乗り越えて星々へ〈失敗から学ぶ〉
第5章 「私がいれば失敗しない」〈成功を生み出す責任感を身につける〉
第6章 「月に行くと決めたならば、遅かれ早かれ、月に行かなければならない」〈実行に移すための勇気を見つける〉
第7章 ゴーサインを出した若者〈あらゆる事態に備える〉
第8章 バズ・オルドリンと失われたスイッチ〈予期できない事態にも柔軟に対処する〉
終章 ミッション達成
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本書では、「アポロ計画に携わるスタッフ達はなぜ月面着陸を成功できたのか?」を様々なエピソードとして紹介しながら、挑戦を成功させるためのシンプルな8つの法則としてまとめられている。
特に印象的だった部分は、以下の3つ。
「タフで有能」
自分たちの行動に責任を持ち、失敗に対して完全な説明責任を負い、現状のスキルに満足せずに学びを止めないこと。
「月に行くと決めたなら、遅かれ早かれ月に行かなければならない。」
数ヶ月待ったところで、私たちはもっと賢くなるのか?機材はもっと良くなるのか?答えがノーならば、一体何を待っているのか?
「What-if思考」と「事前検死」
時間は、起こり得る問題に対処するために自分ができること、を検討するためだけに使う。
起こり得ない問題、自分でできないこと、心配することに、時間を浪費してはいけない。
チームでの取り組みやプロジェクトマネジメントに役立てたいと思う。
Posted by ブクログ
アポロ計画にて、宇宙飛行士を月面着陸へ導いた平凡な経歴をもつ管制室の人々について、彼らの成功要因を心理学から紐解いた内容。
若くても情熱を持ち、責任感をもって誠実に仕事に取り組むことで不可能を乗り越えることができることを学んだ。
1970年代の技術力で人を月へ送ることへ挑戦するって、自分では到底想像できない。
彼らは仕事をやらされていたのではなく、圧倒的な情熱とチャレンジ精神をもって自ら取り組むことによって楽しんでいた。
Posted by ブクログ
ヒーローは宇宙飛行士だけではない。
アポロ計画は膨大な人数が関わった国家を挙げての大事業。
管制官はさぞ天才のエリート集団だったであろう、と思いきや、彼らは若手のエンジニアや、工学系の大学を出たばかりのいわゆる「普通の青年」たちだったというから驚き。
強烈な使命感で偉業を成し遂げてしまった彼らのマインドを覗いてみよう、というのがこの本。
宇宙飛行士ではなく、管制官に焦点を当てているところがおもしろい。
自分には到底及ばない素晴らしい考えの人たちなんだ、というのを期待したけど、意外にもそれはシンプルでありきたりなことだった。
自信の大切さ、誠実性、柔軟な対応力などがポイントとして挙げられていき、宇宙はもはや関係のない自己啓発本だと感じた。
最も納得できたのは、成長マインドセットと固定マインドセットの話。
成長マインドセット
→他者を成長するものと考えているから改善に努める
→失敗をオープンにする
→批判に耳を傾ける
→失敗したらそこから学べることがないかを考える
固定マインドセット
→他者は変わらないと考えるので別の人を雇う
→失敗を隠す
→人のせいにする
どっちのマインドでいるかで成し遂げられるものは当然違ってくると思う。
もしかしたら「月」という目的が彼らの精神を究極に高め、強固に団結させたのかもしれない。
アポロ計画を支えたのは、精神的なエリート集団だった。