あらすじ
仕事だけがキャリアじゃない。経済がもう成長しない時代を前提にした、全く新しいキャリア論。
社会を変えるほどの力はない。けど、今のままの自分でいるのはこわい――
こんな漠然とした不安を抱えながら生きている人たちに
それでもなんとか、生き延びていくだけの術を持っていてほしい。
青山学院大学でキャリアデザインの授業を受け持ち、日々学生と接する著者が
経済やお金のはなし、働くことについて、幸福と時間の捉え方など
自分で自分の身を守るための、全く新しいキャリアの考え方をお伝えします。
目次
第1章 キャリアをとりまく社会構造の変化
1 キャリアをデザインするということ
2 キャリアを考える出発点人生100年時代
3 メンバーシップ型からジョブ型へ―働き方改革ではなく雇い方改革
4 報酬はどう変わっていくのか?
5 会社とは何か、会社はどうなっていくのか
6 日本経済はどうなっていくのか
7 投資立国はうまくいくのか
第2章 キャリアを考えるためのヒント
1 会社選びをどうするか
2 宮仕えのヒント
3 転職で気をつけること
4 天職をみつける
5 全ての人が複線型のキャリアを狙う時代に
6 非正規という選択
7 誰もが起業を経験する時代に
8 ジェンダー問題とキャリア
9 夫・妻からパートナーへ
10 キャリアデザインとお金
11 政治に関わらずに政治を変える
12 勤めている会社の不祥事とどう付き合うか
第3章
1 幸せの尺度をお金から時間へ
2 働く場所と住む場所―職住分離の時代
3 家と住宅ローンに縛られない
4 心を病まないために
コラム
『お金の知識』
『雑談』
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
これから就職するような若い人が主な対象かなと感じたが、すでに働いている人でもこれこらのキャリアを考える上での参考になると思う。
特に2章のキャリアプランへのヒントが役にたちそうだった。
Posted by ブクログ
就労時間の短縮(7:45→4:00)など、これまで考えてこなかった視点もあり、参考になった。
これからキャリアを考える学生より、就業経験のある社会人の方が理解しやすい内容。
Posted by ブクログ
退職するが引退はできない。
日本のジョブ型は、丸抱えをしない、という意味。コストカットと活性化が目的。男女間格差の解消、労働市場の流動性。
若いうちはローテーションで見極めようとする=その間にスペシャリストになる方向で転職するか、そのまま残るか選ぶ。
就職の時の常識は長続きしない。
担当部長の呼び名は、職能給が役職煮連動するメンバーシップ型ゆえの現象。
人件費の会社負担分は、年収の15程度必要。
福利厚生費は人件費と同じ。
通勤費は首都圏では大きな金額になる。付き15万円まで非課税。在宅勤務で節約できる。
管理職や役員には、ストックオプションで賞与を払う方がいい。税制が有利。
上場大企業では役員と従業員の人件費圧縮に利用された。
経営者は従業員のアガリではない。
株価の上昇は、PBRを上げようとして配当を増やしたり自己株式の購入を行うから。
成長を強調すると、格差が広がる。全体のパイは伸びていないから。
最初はメンバーシップ型から始まる。最初からジョブ型にはならない。配属先はガチャなので最初は気にしない。文句ばかり言っていると使えない、というフラグが立つ。ハラスメントが怖いから無理矢理指導しようとはしない。表面上は優しく接してくれる。自分で育たないと育ちにくい。
メンバーシップ型の有効期限は7年。その間にどうするか考える。
企業の優劣は、大学の偏差値ほどの違いがない。就職先ランキングは偏差値ではない。
ESは出しまくって、面接をたくさん受ける。説明会には可能な限り顔を出す。座学ではないから、実践しないと力がつかない。就職力が強化される。
留年より仕事をする。
長期インターンシップに参加する。アメリカではサマーインターンシップは履歴書に書く事項。
自己紹介の原稿を作る。
転職エージェントは転職させれば儲かる仕組み。転職貧乏にならないように。
この職場で身につけるべき役立つスキルは何だろう、と考えて仕事に臨む。
会社は、中途採用ではメンバーシップ型しか意識していない。
複線型キャリア=退職してからのキャリアを意識する。50歳で考える。
オキュペーションとプロフェッション。
学生の間は時間は無限にある。
副業は、オキュペーションではなくプロフェッションで。
リスキリングとリカレント。リカレントは自主的に学ぶこと。
非正規の仕事の場合は、組織コミットが要求されることは避ける。ジョブ型の仕事を見つける。
人とのつながりも会社に頼れない=常にアンテナを張って仲間を見つける。
KJ法を身につける。
複式簿記の知識を身につける。
連帯保証、根保証について。
事業承継という選択肢もある。
教育格差はないがキャリア格差は大きい。
メンバーシップ型では男性が有利。群れに入りやすい。女性は男性の群れに入りにくい。
ジェンダー指数の改善が格差解消煮繋がらない可能性がある。
日本のタテ社会では、40歳を超えると成長が止まる。群れの中で地位を得ようとすると伸びが止まる。
家を買うことは資産形成にはならない。むしろローンに縛られる。家がキャリアを考える上での束縛とならないようにする。
普通の感覚でおかしい、ことは続かない。
幸せになるために生きる。何が幸せか、を考える。常識にとらわれない。お金は尺度として限界がある。時間を第二の尺度としてはどうか。幸福度をお金と時間の2軸で考える。
住むだけで地域経済に貢献できる。移住の支援制度を若い人に限っている自治体は避ける。
Posted by ブクログ
アラフォーの親父です。あっという間に歳を重ねていきます。
よく若い時にはよく遊べ!
若いうちに結婚した方がいい!
2馬力の方がラク!
後ろを向くと、前向きになれないので、自分が昨日と比べて成長しているか?
他人と比べて自分はどうかはキリがない。
自己肯定感と自己効力感で人生を幸せに生きようぜ!そんなことを世の中の実態に合わせて優しく書かれている本ですね。このタイミングで読めてよかったかもで、大学生が空き時間に読めたら、人生得するかも!
Posted by ブクログ
イメージしていたキャリアデザインとは少し違っていて、金融系の話や経済的な話が多かったです。一方でその視点から見ることは学びにもなり良かったです。
Posted by ブクログ
これから社会人になる大学生向けに、会社の仕組みや日本経済の情勢等を踏まえて、どうキャリア形成を考えていくのが良いか、教えてくれる本。
会社、経済、金融等、幅広い分野に関する基本的な事柄が学べるので、これから社会に出る学生や、社会人歴の浅い人には幅広い知識を身に着けられる内容になっている。
社会人歴が長い人でも、自身のキャリアについて再考したり、セカンドキャリアについて計画を立てる際に、ためになる内容になっている。
Posted by ブクログ
キャリアデザインのヒントは散りばめられていたように思う。
例えば、日本企業は就職するとメンバーシップ型とみなされるが、転職はジョブ型になるという点。確かに、転職はその人のスキルを即活かせるという点でキャリア採用されるのでジョブ型になるのは納得感がある。自分はまだジョブ型に絞れないので転職はやめようかなと思った。他にも、同じ組織にいた方が人間関係もできて仕事もしやすくなるメリットはあるし、退職金も多くなる人事制度がある。
そのようななかで、仕事について考えると、自分が何ができるかを考えることが大切。昨日の自分より今日の自分は何ができるようになったかを考えること。
面白くないからお金をもらえるというのも忘れがちな点。