あらすじ
何気ない一言でも、子どもの心が、脳が傷つく!
身体的暴力やネグレクト、性的虐待とも違う、「不適切なかかわりかた」で、子どもの心だけでなく脳まで傷ついてしまう!
児童虐待の中でも相談件数が急増している「心理的虐待」。
「お兄ちゃんはできたのに」「そんな子はうちの子じゃないよ」……。
子どもの目の前で夫婦喧嘩や子どもに配偶者の愚痴……。
悪気ないつもりの一言や態度でも、子どもの心が傷つき脳までも傷つけられてしまうことを知っていますか?
そして、その傷痕はおとなになってからの生きづらさの要因となって苦しめられ続けてしまうのです……。
心理的虐待サバイバー7名の体験談、脳科学的に見た心理的虐待の影響、心理的虐待にならないようにするにはどうすればいいのか? 悩む親に向けての気をつけるポイントなどを、『発達障害グレーゾーン』の著者、姫野桂が徹底取材。
子育てに悩む親と、心理的虐待で人知れず子どもたちが一人でも減ることを願って書き上げた渾身のレポート。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
生きづらさを感じている人、もしかしたら自分もという人(親も子も)は是非手に取って欲しい。身体的虐待や性的虐待に比べたら、自分なんてまだ楽な方だ、虐待のうちにも入らない、などとという気持ちは捨てて欲しい。
Posted by ブクログ
■風呂上がりに裸のまま子供の前に出てくることもマルトリートメント。
■両親の喧嘩やDVを目の前で見せられたこともの脳は視覚により情報を最初にキャッチする視覚野が健全な同年齢の対照群と比較して優位に萎縮していた。
目の前でDVを見せられることは情動反応や記憶反応する部位の健全性にも影響する。
■身体的なDVと暴言DVのどちらに曝される方が子供の脳に影響を与えるか検討したところ、暴言DVに曝される方が子供の脳により大きな影響を与えることが分かった。
■体罰は、感情や思考、犯罪抑制力に関わる前頭前野を萎縮させる。前頭前野は気分や感情、行動のコントロールに関わる部位。ここが萎縮すると衝動性が高く、キレやすくなってしまうことや喜びや達成感を味わう機能が低下することで、アルコールや薬物に依存しやすくなってしまうこともある。
■子育てで避けるべき「二つの否定」
①全否定の言葉
②部分否定で条件的な愛情をちらつかせる言葉
・言うことを聞かない子は嫌い など
■子供に効果のない言葉
・曖昧な表現
・有言不実行
・問い詰め系
・飛躍系
・脅し系
■上手無言い聞かせ方
・小さなステップを褒める
・否定形で入らない
・命令形で入らない
■家庭内ルール、大事な3か条
①親子双方が許容できる設定と守れなかった場合のルールも決める
②親も自分たちの都合で、時に厳しかったり甘かったりせず、一貫性を持つ
③父親と母親、双方がルールに対して態度を変えないように統一する
■夫婦喧嘩勃発の危機
・まずは子供に見せないようにする
・できるだけスマートに喧嘩をする
話し合いで解決する姿を見せるのであれば子供の教育にもなる