【感想・ネタバレ】世界史の叡智 勇気、寛容、先見性の51人に学ぶのレビュー

あらすじ

古代ローマには、人はいかに考え、ふるまうべきかを示す規範が存在した。
この「父祖の遺風」に沿って我が子を教育することは、ローマの人々、とりわけ貴族階層の父親にとって何より重要だった。
古代史家である著者は、父祖の遺風を重んじたローマ人にならい、歴史をひもといて古今東西の事例を渉猟。
古代エジプトのファラオから戦後日本の国民的スターまで、現代の日本人が知っておきたい五一人の生涯と事績を紹介する。

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Posted by ブクログ

世界史の教科書に主役として登場する人物だけに限らず、歴史に名を残す人の影には立役者や評価があまり知られていない方も多く登場する。
そう言った二番手、三番手の存在が特に面白い。

歴史の授業も教科書的の上っ面をとらえたものより、中心的な人物の周囲も含めて学習したい。実際は学生も時間が有り余ってるわけではなくやりきれない事情はわかるのだが。
少なくとも、することが見つからない時は、こういった本を読んだ方がいい。

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2023年03月07日

Posted by ブクログ

古代ローマ史を専門とする歴史学者である本村凌二氏が、世界史上の古今東西の人物51人を取り上げ、その生涯と事績を紹介したもの。産経新聞に2012~2013年に連載されたコラム「世界史の遺風」をまとめたものである。
取り上げられた人物は、古代エジプトのアクエンアテンから現代日本の石原裕次郎まで、幅広い時代・地域に亘るが、世界史の表舞台で活躍した人物ばかりでなく、歴史を陰で支えたような人物にも目が向いている。
古代ローマの保守派の政治家で、ローマ人の「父祖の遺風」を体現したといわれる大カトー。
卑賤の出身ながらビザンツ帝国のユスティニアヌス帝の皇妃となり、人民の反乱で首都コンスタンチノープルを脱出しようとした皇帝に、「今は逃げるときではありません。この世に生まれたからには死ぬのは定めですが、皇帝が亡命するなどもってのほかです。たとえ逃げて生きながらえたところで死ぬよりましだと言えるでしょうか。皇帝の紫の衣こそは最高の死装束ではありませんか」と鼓舞したというテオドラ。
北面の武士から23歳で出家し、歌人として諦観の境地に達した西行。
共和党(統一候補)のリンカーンが大統領に当選した選挙で2位となり、民主党が分裂して2人の候補を立てていなければ、リンカーンを破った可能性があったともいわれる民主党のスティーブン・ダグラス。等
歴史を見る角度・深さを少し変えてくれそうな人物伝集。
(2014年1月了)

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2016年01月11日

Posted by ブクログ

世界史的人物達の一生を手短に読み、そこから叡智を見出す評伝作。おもろかったのは、カエサル、ハンニバル、ハドリアヌス、曹操、西行、鄭和、王直、李舜臣、保科正之、康き帝、オランプ・ド・グージュ、スティーブン・ダグラス、明治天皇、金玉均、マイルス・デイビスなど。風呂の中とかで読むといいかも。

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2013年12月21日

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