あらすじ
ツノミが母とともに、父ナムジを追って沖ノ島に移住して十年あまりが過ぎた。だが、邪馬台と於投馬の争いは孤島に暮らす彼らをも見逃さなかった。
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Posted by ブクログ
古事記を基に、初代天皇の神武(イワレヒコ)と、ナムジと卑弥呼の子(古事記ではアマテラスの子)タギリとの間に生まれた子、タケツノミ(=ヤタガラス)を描いている。
ナムジの国譲りから始まり、神武東征を描いているが、この東征を古事記に描かれるような平定ではなく、大和と邪馬台国との和平締結のために、大和から乞われイワレヒコが大和の大物主(=スサノオの子、オオドシ)のムスメと結婚しに向かう設定になっていて、これもまたオリジナルではあると思うが読んでなるほど!と面白かった。
読み物として、漫画として独立して面白いうえに、古事記と異なる部分はあるとはいえ、古事記を読むときに頭の中で漫画の登場人物の姿かたちがイメージされ、難しい名前満載の古事記が読みやすくなった。
Posted by ブクログ
玄界灘の孤島・沖ノ島に住むナムジは、その末子ツヌヒコを出雲の王にと企てるヒミコの差し金で命を落とす。ナムジの妻タギリはヒミコの娘であり、ツヌヒコはヒミコの孫でもあった。
衰えゆくかつての強国出雲と、勢力を伸張する邪馬台。両者の軋轢のなか、ナムジの長子ツノミは出雲での居場所を失う。倭国の統一を願ったナムジの夢をツノミに継がせようと彼を引き取ったのは、磯城の王オオドシ(ニギハヤヒ)だった。
成長したツノミは思わぬことから邪馬台国と熊襲の戦いを引き起こす原因をつくってしまうが、少年イワレヒコの仲立ちによって戦は回避される。ツノミはこの後イワレヒコに仕えることになる。
Posted by ブクログ
ガンダムのキャラ作者による古事記マンガ。大国主編からの続編で対象は「神武天皇」。全4巻読んだけどまとめてレビュー。
前作から少し先の話しになると思い込んでいたけど、ナムジ=大国主が宗像へうつり住んだあたりから話しが始まる。
大筋としては神武東征の話しで、これといえばカムヤマトイワレビコの勇ましい姿や戦争が描かれるのかと思いきや、本心とは反する形で送り込まれ且つ、様々な計略に巻き込まれ、少ない力に支えられながらなんとか到達するという、どちらかといと弱々しい感じで描かれている。(このあたりの記紀をしっかり読んでなく、多少思い込みもあったのでかなり新鮮だった)
記紀は勝者の歴史なので英雄伝っぽいイメージありなのですが、作者のこの見解はこれもありえそうだなぁ〜と思えました。記紀の面白いところをざざっとまとめてマンガにしちゃいました〜な作品ではく、テーマに絞り込んで書き込んだ作品だからこその印象なのかもしれません。