あらすじ
◎バックオフィス業務の全体を網羅した入門書
本書は、経理、人事、法務、総務などのバックオフィス業務に直接従事する方や、バックオフィス組織を作り上げようとする方を主な対象とした、仕事の全体像を示した網羅的な入門書です。
以下の点を特に意識した内容となっています。
・バックオフィス部門に配属された人が、やるべき業務を理解できるようにする
・少人数でバックオフィスを担当する際に、やるべき業務とその全体像を漏れなく示す
・各領域の専門知識だけではなく、「バックオフィス全体」からの視点や価値を伝える
・バックオフィスに携わる人にとっての、経験や成長のモデルを伝える
・経営者や他部署の方々がバックオフィスに対する理解が深まる情報を提供する
◎多様化するバックオフィスの役割も解説
かつては、バックオフィスの仕事は事務職などと呼ばれ、他部署からの期待値が低く見られていたこともありました。
しかし、現在ではデジタル化が進み、事務的な仕事は少なくなっています。
一方で、経営者のサポートを行う経営企画、全社的なDXやリモートワークの推進などの場面においては、バックオフィスの知見がかつてなく求められるようになってきています。
時代の変化に対応し、経営的な視点を持って行動する「戦略型バックオフィス」を作り上げ、担当者自身がどのようにキャリアを築いていけばいいのかについても、詳しく解説します。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
バックオフィスと聞いても実はそこまでピンと来ていなかった。自分は入社以来、工場現場におり、いわゆるフロント部隊にいたからかもしれない。
この本は本当によく網羅されている内容だと感じた。いわゆる本社組織やコーポレートと呼ばれる部門の人たちがどんなことをしているのかがわかる。そしてただ単に実務内容を網羅するだけではなく、ところどころでラーニングピラミッドの話やメラビアンの法則の話、標準化業務と汎用化業務と専門家業務と複雑化業務の違い、各部門でどのように付加価値をつけてこれからの戦略的バックオフィスになっていくか、さらにはテレワークやDXなどのチップスも含めて非常に実務的で学び多く腑に落ちる内容が多いと感じた。
わたし自身はMBAを持っているが、MBAで学んだ内容を整理する上でも良かったように感じる。管理会計は経理財務ではなく経営企画の仕事になっているということなどは改めて知ったことだし、総務の業務が環境を整えることであり、そのためには様々な要素を考慮してオフィスが構築されているのだとも感じた。
会社がどのような業務、どのような人たちで成り立っているのかといった全体像が見えてきたし、詰まるところ経営者の視座を得るという点でもこの本は役立つのではないかと感じた。「バックオフィス業務を知り、会社経営の全体像を掴む」といったタイトルの方が本当はいいのかもしれない。
この本を読んで個人的にはフロントオフィスよりも戦略的バックオフィスの方が合っているのかもしれないと感じた。