あらすじ
「そんなに悩まなくて、ええじゃないか」クスッと笑える落語は、あなたの悩みを優しく肯定してくれます。落語をまったく知らない人から玄人まで楽しめる、現代の悩みをスーッと軽くする「自己啓発×落語噺」の新境地!「人間関係や恋愛がうまくいかない」「仕事がつらい」「お金が欲しい」……あなたが抱えている悩みに、江戸っ子たちもたくさん苦しんできました。「ひとりで悩みを抱え込んでしまう」 ⇒ 『長屋の花見』「人によって態度や性格を変えてしまう」 ⇒ 『百年目』「他人に対して弱みを見せられない」 ⇒ 『金玉医者』「恋愛で嫉妬ばかりしてしまう」 ⇒ 『悋気の独楽』「損得勘定ばかりで行動してしまう」 ⇒ 『死神』「周りの人の目を気にしてしまう」 ⇒ 『たがや』落語の世界特有の「おおらかさ」は、きっと私たちの心にゆとりを作ってくれるはずです!
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Posted by ブクログ
これも知ってる、あれも聴いたことがある。
笑点しか知らない僕に、落語は未知の世界であったが、何げなく耳にしていたものが実は落語だったなんて、無知過ぎて怖い、、、。
全てがビジネス、ひいては生き方に繋がる落語。
奥が深い。
Posted by ブクログ
素晴らしい。面白い本だと思う。
まず、落語の面白さに惹かれる。
しっかりオチ(サゲ)がきいてて、読んでいて楽しい。
そして、談慶師匠の解説も、独特の切り口で興味深い。
「落語は人間の失敗図鑑」
「落語は人間の業の肯定である」
談志の言葉が、江戸っ子のおおらかさが、心に強く残るような良書だった。
Posted by ブクログ
お手軽な啓蒙書であり、悩める現代人の心の救済指南書・・・ にもなる、かも、という一冊。
そもそも、タイトルにしても、「~消えることもある」だろうし(笑)
個々のお噺しに、現世における様々な悩みを関連付け、お噺しの登場人物も、同じように悩み、ヘマをし、長屋の仲間や女房の助けを得て立ち直ったり、水に流しているよという、同病相憐れんだり、一人で悩む必要はないよ、と笑い飛ばそうという内容。
落語のネタが40余話、紹介されているのが良いね。
それを、「人間関係」「仕事」「恋愛」「お金」「生きずらさ」と5章に分類して、話を紡いでいく。仕事も恋愛もあらゆることは「人間関係」に行きつくので、この分類(どの噺しをどの章に配するか)は、あまり意味がない気もするが、その噺しを“枕”に、著者が、それぞれに適した解釈(講釈?)を加えていく建付けだ。
お噺しが、なるほど、そういう観点で語られているのか?と、新たな気づきや、むりくりな解釈も面白かったりもする。それらと結び付けてお噺しの内容を記憶づける、あるいは興味をもったお噺しを、今なら、Youtubeなどに上がっているので聴いてみるという使い方がよいだろう。
折々、引用される談志のひと言、箴言が素晴らしいのが、なによりだ。
談志一門の著者、そこは、役得というか、大いなるアドバンテージとして、巧く活用している。