あらすじ
怪談語って半世紀。
怖くて楽しい名作選。
連続ラジオドラマ化!
新日曜名作座
2024年 8/11~9/15 毎日曜・連続六夜 19:25~(NHK-R1)
出演 西田敏行 竹下景子
原作 稲川淳二
本書の主な内容
おじさんと見た白尾/弁天岩の死体/真夜中のエレベーター/首吊りの因縁/血を吐く面/迎えにきたマネージャー/憑いてるタクシー/クラス会/長い死体/東北の山林の邸/奥秩父の吊り橋/沖縄の廃屋/赤いはんてん/ゆきちゃん/暗闇の病院/夢の中の踏切に立つ女/深夜の訪問者/遅れてきたふたり/身代わり人形/赤いぽっくり
私が怪談を語るようになってから、もう五十年ほど経ちますねえ。
怪談って、人を集めるんですよねえ。
怪談っていうのは、昔も今も、きっとこれからも、存在し続けるんじゃないでしょうか。
――怖いのに、なぜか楽しく懐かしい。
ラジオ、テレビ、舞台で数多くの怪談を語り続ける第一人者による名作怪談傑作選。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
稲川淳二が怪談ナイトなどで話した物語を小説風にまとめたもの。
昭和・平成傑作選の方は白表紙。
この話DVDで聞いたなぁとか、会場で聞いたなぁとか。怖いというより懐かしい感じ。
本であった方がすぐに振り返れるので、非常にありがたい。凄いのは、目で読んでいても稲川淳二のあの語りで脳内再生されるところ。最高です。
Posted by ブクログ
1.2章は不思議な小話がメイン、3.4章は昭和と平成の時代を感じる怖い話が続く。
怖い話でもグロテスクな描写があるものは苦手だけれど、後から怪異に気づいてゾッとする話が多く、最後まで読み切れました。
怪談ナイトは一度だけ行って、語りぶりがまさに職人芸だなあと感嘆したのを思い出して、また行けるといいなと思いました。
Posted by ブクログ
今年はじめて稲川座長の怪談ナイトに行った。
実際に参加するとよくわかるのだが、怪談と言っても聞いていて怖いよりも、面白い、楽しい、という感覚が長く残る。(もちろん、ライブのはじめや合間のくすっと笑える小噺によるものもあるのだけど。今年のイルカの話はよかったデスヨ…?)
これは座長本人も語っていることだけれど、実際に生の怪談を聞くとそれがよくわかる。
怖いではなく、胸糞が悪くなった、後味が悪かっただけというものが不思議とない。
本書も恐ろしい話、執着や因縁、歴史の悲劇もあるのだが、後味の悪さはなく、悲哀や寂しさ、懐かしさが占めている。
此れが稲川怪談の味わいだと思う。
流行りの実話怪談、文豪による実話系作品ともまた違う。
実際の語り口も怖いながら優しいのだが、文章でもその優しい語り口(と独特の表現)があって、読みやすく親しみやすい。
収録されているものは、実際に映像や音声で語られたものもある。
それらと比べるといろいろ違っているのは…まあ、稲川怪談製作現場を知っているならば御愛嬌。
ひとまず、長く語っておられる話が多いので「傑作選」というのは納得。
怪談ナイトに参加して、改めて本書を読んで…来年も座長にあいたいなーと思うことしきり。