あらすじ
子どもがいなければ、いずれは“老後ひとり難民”に。
入院できない!施設に入れない!死後は無縁仏に!?
準備不足な“おひとりさま”の悲惨な末路。
世はおひとりさまブームで、独身人口は増え続けるばかり。だが、そのまま老後を迎えて本当に大丈夫だろうか? 配偶者や子どもなどの“身元保証人”がいない高齢者は、入院だけでなく、施設への入居を断られることも多い。高齢で体が不自由になるなか、認知機能の低下で金銭管理が怪しくなり、果ては無縁仏になるケースも。本書ではこのような現実に直面し、かつ急増している高齢者を「老後ひとり難民」と呼び、起こりがちなトラブルを回避する方法と、どうすれば安心して老後を送れるのかについて解説。読むだけで老後の生き方・考え方が劇的に変わる一冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
お金をもっていないと1人ではムリという絶望感。そして今まで考えていなかった入院した時の手続きや日常生活の困難、買い物や掃除などケアマネでは手が出せない雑多な事を自分で動いて手続きし何を任せて、何にお金を使うかを考えないといけない、誰の世話もしたくないと思っていた自分が、誰かに世話をしてもらわなくてはいけなくなったということにならないように福祉や民間企業をどこにするかなど一覧にまとめないといけないと考えていた追い打ちが現時点で安心という事はないの一文。生活困難になったら死をえらべる安楽死法なるものができたらいいのに。
医師が手を下すのではなく自分で薬を飲んで死んだら罪悪感もないと思う。成人になった時に渡したら死について考える若者も増えるのでは。
と現実逃避せずに老後を見つめ直さないといけない。。
Posted by ブクログ
本当に、北海道で一人暮らしの83歳の母をどうしましょう。施設に入って欲しいけれど、本人は、まだいいと。じゃあ、いつなの?
判断力は落ちてるし、買い物も不自由ですし、宅配ほ生協では食品を腐るほど買うし、へんなサプリメントも買うし、保険の契約をしそうになるし、もう限界な気がする…。
Posted by ブクログ
世間では、一部におひとりさまを志向する意見もあるが、本当にひとり・孤独で老後を迎えて大丈夫だろうか。独居高齢者の増加に伴い、在宅孤独死による事例は、時に親族が見つからず行旅死亡人・無縁仏として自治体によって死後処理が行われる。家族、親族等の身元保証人がいないと賃貸住宅どころか、入院や施設入居も断られる。元気なうちにエンディングノートを作成して親族や成人後見人等に、死後の財産や埋葬のあり方などを記載して共有しておく必要性を痛感する。自分が死んだときの終(しま)い方・終活をしていく上で、誰もがわかりやすい表現で読者を引きつける。定年したとき、60歳、70歳を迎えたときなど、人生の節目に自身の「終(しま)い方」を見つめなおし、身辺整理をしていくことの重要性を痛感した。
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2024/09/26予約 92
2025/03/11予約 87
「身元保証等高齢者サポート事業者」は重要なのに監督する官庁がないらしい。
そして夫婦でもどちらかが先立てばおひとり様になる。誰もが読んでおいたほうがよさそう。
そして介護保険は家族ありきの制度でおひとり様向けではない、という事実!金銭面、契約面、死亡届などは介護保険の仕事ではなく家族の担うこと、当たり前の事実に愕然とする。自分に当てはめて見ると薄氷の上でいつ割れてもおかしくない、綱渡り状態で極めて危険だと改めて感じる。
ただ老後一人難民といっても限りなくパターンがあり身近な人を看取ったときはどれにも当てはまらなかった。さらに年単位で病院も制度も変わるため前回の教訓を生かし、ということも難しい。自分も歳を取るし。悩みは尽きないが少なくともこういう本が出るたびに読み、知識をアップデートしなければいけないとは思った。
Posted by ブクログ
直視しなければならない現在の高齢化社会が書かれています。具体的に何がどう困るのか。
なんとなーく不安に思っていた事がはっきりした気がします。
どう対策すれば良いのか、最後の方に提案があり参考になりました。元気なうちに読んでおくといいです。
Posted by ブクログ
「おひとりさま」が一般的になってきた今、準備不足なままだと悲惨な末路を迎えます…という現状に警鐘を鳴らす一冊。身内がいたとしても死ぬときは一人かも。老後の安心のためには準備が必要ですね。
Posted by ブクログ
最終章にあったように、終活の問題は民間ベースではなく、自治体や国が責任を持って取り組んでもらえると安心です。
例えば役所に終活課のような部署があり、エンディングノートや終活に必要な情報を予め登録出来、いざというときに動いてくれる人や組織が自治体そのものまたは自治体のちゃんとした監督の下にある民間事業者で、安心出来るような仕組みになっていれば、所得に応じて相応の費用がかかってもいいと思う。
医療保険や介護保険のように終活保険のような社会保険制度、例えば介護保険のケアマネジャーのように終活マネジャーのような資格が国の制度としてあってもいいような時代になって来ていると感じます。
Posted by ブクログ
核家族化が進んで久しいと言われるが、核家族化の果てとなる身寄りのない高齢者を老後一人難民と定義して、それらの高齢者が直面する問題をテーマとして取り上げている。今後身寄りのない高齢者は、増えることはあっても減ることはなく、避けて通れない問題であるため、社会全体として枠組みを作っていかなければならないことを問題提起している。こういった問題について何となく分かっていても、今ひとつ自分よりも遠い問題だと感じていたが、本書では現在起こっている問題提起と国などの行政の介入状況等が書かれており、このような問題を考えるきっかけとなった。
Posted by ブクログ
現代の「おひとりさま」が老後に直面するであろう、リアルな課題。
独居高齢者が直面する現実と、その背景にある社会制度の問題。
個人の備えだけでなく、社会全体での支援体制の整備が求められる。
・「おひとりさま」は「老後ひとり難民」になるリスクが高い
・身元保証人問題
・金銭管理の困難
・死後の手続きの問題
・事前の準備と情報収集の重要性
・民間サービスの活用と地域社会との繋がり
・社会全体の意識改革の必要性
・成年後見制度の活用
・身元保証サービスの利用
・終活の早期開始
Posted by ブクログ
きっついなあ。
各家族が進む今、相方がいようが、子供がいようが、誰でも「老後ひとり難民」になる可能性がある。
というか、なるんですよ。
子供に余計な負担かけたくないし。
公的扶助も十分ではないし、民間事業も熟成していない。
どーすんだって話。
結局、人間が普通に育成してきた共同体を、個人優先で潰してきたツケを払う時期に来てるってわけか。
ヒトが、「自然」を超えて長生きさせられて来たツケですよ。
一つの答えは目の前にあるが、それを声にしてはいけないのが歪みを生んでいるのも事実かと。
Posted by ブクログ
著者に欠けているのは、独居人の「緩慢な自殺願望」という観点。
つまり、「死にたい」と思うヒトは、こんな本さえ読まないし、ましてや、死後の準備などやらない。
むしろ、死後、周囲に迷惑さえかけて、世の中に溜飲を下したい、とすら思っているかもしれない。
ヒトも殺せないし、自殺もできない。
だから、究極的に孤独になっているのですから。
社会はむしろ「強制手段」としての対策を練るべきだろう。
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老いは静かに訪れ一人暮らしの不安を増幅させる。認知症や寝たきりの未来がふとよぎる日もある。頼る先はあるだろうか。成年後見制度や介護サービス、地域の支援が手を差し伸べる。しかしそれを知り利用するのは本人の行動にかかる。老後の孤独を和らげる道を探るのは支援者だけでなく社会全体の役割でもある。未来への備えを今考える時だ。エンディングノートに取り掛かろうか。
Posted by ブクログ
介護保険は、面倒を見られる家族がいること、を前提に作られている。お金の管理、公共料金の支払い、ペットの世話、庭木の手入れなどは対象外。
日常生活は、ちょっとしたことの積み重ね。食料品の買い出し、ゴミ出し、掃除、洗濯など。買い物、電球取り替え、ちょっとしたことのお手伝い。
単身者と夫婦のみ世帯は7割=老後ひとり難民の予備軍。
介護保険をつくったときには見通せなかった事態。
1200万円の預金をもっていても、意思疎通できず、市の判断で生活保護を適用して医療費を払った例もある。
健康食品の定期購入を解約できない。
市町村長や本人による生年後見の申し立てが増えている。
日常生活自立支援事業は契約の内容を理解できることが前提となっている。
むしろ生活保護になってケースワーカーが就いた方が対処可能。
病院では高齢期にも身元保証人が求められる。介護施設への入居も本人以外の署名が必要。
賃貸住宅の入居時の死後事務委任契約のモデル契約条項ができた。
居住支援法人が入居後の見守りを支援する居住サポート住宅認定制度ができた。
有償の身元保証等高齢者サポート事業。監督官庁がない、大手事業者の倒産など問題がある。
ピンピンコロリは思考停止。そんなにうまくいかない。コロリは期待できない。
事前指示書、エンディングノートを書いておく。それを所持品としておかないと、救急隊員も持ち出せない。
死後の手続き
病院、介護施設の費用の精算、遺体の引き取り、家の片付け、公共料金の停止、火葬と埋葬、死亡届、火葬許可書など。死亡届は誰でも出せるわけではない。持ち家だと届け出義務者が不在になる。
自治体が火葬を行う根拠は、行旅病人および行旅死亡人取扱法(行き倒れとして扱われる)があるから。
休眠預金は毎年1200億円ほど発生している。その赤に老後ひとり難民のものもあるはず。
相続人がいなくて国庫に納められた金額は年間800億円。
死因贈与契約は公序良俗に反して無効。
遺贈で、繰り返し高齢者から相続を受ける人も存在する。必ずしもけしからん、とはいえない。高齢化が進む中で、遺贈は大きなマーケット。遺贈をコーディネイトするサービスもある。
身元保証等高齢者サポート事業で日本ライフ協会が経営破綻したことがきっかけで、国のガイドラインができた。
身元保証サービス、日常生活支援サービス、死後事務サービスの3つにわかれる。
サービス内容が硬派に、小規模事業者が多い、事業者間の比較が難しい、契約内容が不透明、など。
契約時には元気でも、将来のことまで考えて料金設定をする必要がある。サービスの善し悪しを契約時に見極めることは簡単ではない。
ガイドラインはあっても、罰則はない。監督官庁がない。
死後事務委任契約を結んでおく。
終活のポイント
日常生活(運転、掃除、買い物、食事など)
入院時(保証人、説明の同席、付き添い)
入院、家賃などお金の支払い、
介護保険選び、契約
延命治療に対する考えを伝えること、
葬儀、お墓、手続き
ペット、家財の処分、
財産配分など。
エンディングノートに書くが、いざというときみ見つけてもらえるようにする。
厚労省の「人生会議してみませんか」サイト。
「もしバナナゲーム」を行う。
悠々自適が必ずしも幸福な老後を意味しない。
近くにいる顔見知りを増やす。
横須賀市が全国に先駆けて先進的な終活支援を開始した。「エンディングプランサポート事業」
Posted by ブクログ
2040年には65歳以上の人口が35%に及ぶという。進む少子高齢化。身寄りがないまま亡くなる高齢者も増加している。夫婦であってもどちらかが必ず先に逝き、残された方が孤独死問題と向き合わうことになる。近所や親戚との関係が希薄化している今日、誰もが「ひとり難民」になる可能性を持つ。「死んだ後はどうでもよい」では済まされない。行政機関にも迷惑をかけてはいけない。”死への準備”とともに可能な限り社会とのつながりを持つことも心がけねばならない。働けるうちは働く。「ひとり難民」の問題に向き合う仕事を選ぶのもその一つ。