あらすじ
独断的な父の意向で強力な火の使い手である副将軍ヒューゴと政略結婚することになっている公爵家の一人娘ユーフェミア。彼に思いを寄せていたユーフェミアだったが、ヒューゴが別の令嬢と抱き合っているところを目撃。彼の幸せのため身を引く決意をし、神殿の庇護のもと家を出て東の公爵領へ向かう。彼女の失踪を知ったヒューゴは後を追うが、東と西の公爵が次々と彼の前に立ちはだかって!?
※こちらの作品は通常版とサイン版がございます。本編の内容は同一ですので重複購入にご注意ください。
感情タグBEST3
親
結局のところ、ヒロインもヒーローも親が原因で拗らせまくっての騒動。
東の公爵がヒロインの父親を努力して善く治めていると言っていたが、浮気しまくりで、無関心では、ただのクズ夫、ダメ父だ。そのせいか、母親から長年のすり込みのように、いらない子と言われ続けられたヒロインは自己肯定感低い。公爵家に残る事も、ヒーローの妻になる事も相応しくないと思っている。
ヒーローの方は、母親が子を思ってかけたおまじないが、効いたはいいが、長い月日を経て暗示のようなものになっており、大好きなヒロインを見るたび自動制御が発動し、無表情、無口になってしまう。これでは好かれてるとは思えない。
誤解が解ければ、甘々、溺愛。
クスッと笑ってしまうとこや、ツッコミを入れたくなるとこもあり、楽しく読みました。
TLとはありますが
TL小説と思って、どうしようかと思っていらっしゃる方、ご心配なく。逆に激しくラブラブな小説をお好みの方には物足りないかもしれません。
お互いに愛を感じているのに、親の呪縛や無理解やいろいろなことが重なり合い、拗れまくった二人の物語です。話の中で、ヒロインは実に様々なピンチにあいますが、それを必死に守るヒーローの姿はとても素敵だなと思いました。そして、そのヒーローを守るヒロイン。凛として素敵な女性だと思いました。
Posted by ブクログ
もどかしい!
この一言に限る。
ユーフェミアもヒューゴもお互いに色々隠していて(意図しているかしていないかはこの際関係ない)お互い勝手に相手のことを解釈して誤解してすれ違って……ああ、本当にもどかしい!
ヒューゴに至っては、中盤くらいにならないと彼の事情やら内心やらが分かりにくいこともあって、寧ろライバルキャラにユーフェミア取られてしまえと思ってしまうほど好感を抱けずにいて困りました。
すまんよ、ヒーロー。
終盤になって、わたしがヒューゴに抱いていた誤解も解けたのでよかったが、その頃のお二人はもう婚約すっ飛ばしての一線越え(しかも初手から濃厚)で胸焼けレベルにお腹いっぱいになるという。
ちょっと前までやばいくらいすれ違っていたのに、そこから、あっという間に体重ねてしまうこの落差よ。
いや落ちてない、上がってるか。
堂々と溺愛できるようになってからのヒューゴ、開き直りも含めて凄かったな……ご馳走様です。
今となっては完全に当て馬になってしまったライバルたちに同情するレベルである。