【感想・ネタバレ】記憶の深層 〈ひらめき〉はどこから来るのかのレビュー

あらすじ

試験前の一夜漬け.苦労して覚えても,終わればすぐに忘れてしまう.もっと効果的で効率的な学習方法はないのか.鍵は「記憶」にある.記憶のしくみを深く知り,上手に活かせば答えはひらめく.記憶のアウトソーシングが加速するAI時代.人間の創造性が問われる今こそ必要な,科学的エビデンスにもとづく記憶法のヒントを伝授する.

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Posted by ブクログ

心理学等の科学的根拠をもって、記憶の仕組みを示し、「意味のあるもの」だけが記憶できる、集中することの重要性、構造化と関連付け、アウトプットの意味を明らかとし、記憶の深層に迫る一冊。すごく参考になりました。

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2024年12月30日

Posted by ブクログ

日々の学びや人への教え方に大変参考になるないようであった。連想の力を高めるため、今後も学びを続けていきたい。

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2024年10月28日

Posted by ブクログ

記憶に関するとても面白い本。
自分の記憶力の乏しさを悲観しながら、若い頃にこの本を読んで実践していたら、今頃は・・・と思わず考えてしまう。
記憶、あるいは脳の機能は、人はみな同じメカニズムが働いているようで、きっと世間で記憶力がいい人と言われる人は、このメカニズムをうまく使いこなすことにより効率的に記憶している人なんだと思う。
実際に、著者は円周率10万桁を暗唱できる人の記憶術を例に「記憶することは技術である」と断言する。
また、本書副題に「<ひらめき>はどこから来るのか>」とあるが、この答は「第5章連想の力」にある。この章がとても腹落ちする。
現代社会はAIの時代で、記憶はまさにAIが得意とする分野。人はもう労力をかけて記憶することはせずに、AIに任せておけばよい。人間の貧弱な記憶力はAIの正確さにはるかに劣るからだと思いがちだ。
だが、実はそうではないようだ。(ここが本書の肝)
著者の主張は次の通りだ。
確かに、これまでは学校、職場でより多くの知識を自分の内部に記憶として蓄えることに価値があった。そのため多くの知識を持った人が有利であった。
しかし、個人の内部に蓄積された記憶は個人ごとに量的にも質的にも大きく異なる。これらの記憶が我々一人一人の個性を作り、さらには創造性の基礎になる。創造力というものは、ゼロの状態から突如として湧き上がってくるものではない。これまで見たもの、聞いたもの、読んだものが記憶に残り、何かのきっかけで呼び覚まされ、それが創造力となる。意識から消え去ったことも無意識の記憶として残っており、この無意識の記憶が意識的な行動や思考に影響を与えている。
この本を読んで安心した。初老の読書人である自分は、これまで本を読んでも内容を忘れることに恐怖を感じていた。これからは、そんなことを恐れたり、労力をかけることを無駄に思ったりしない。忘れる覚悟でどんどん読書していくことが、創造力を高める源泉と考える。忘れても、記憶が曖昧でも全く問題ない。人間の脳は無限の可能性を秘めている。

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2024年08月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中断もあったとのことだが8年の歳月をかけて書かれただけあって、理路整然とし読みやすかった。裏付けのある内容は納得できた。
人間は連想してしまうのは、古代に危険な肉食動物から逃げるため。
なんの話か先に説明しておくと理解しやすいなどを論理的に理解できた。
勉強ができるとは、意味付けする技術が優れている。不安があると集中できない。
記憶する方法として、イメージ、カテゴリ分け、連想、インプットよりアウトプット、楽しく読めた。

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2024年08月16日

Posted by ブクログ

わざわざアタマに負荷をかけて、たくさん覚えようとするなど現代においてはナンセンスと思う若人も多かろう。でも、自分の脳の中にできるだけ多くの記憶と概念とコトバを刷り込んでおけばおくほど、世界を観る解像度が高くなる。なぜかというと、何か追加的な経験をするたびに、思念空間の中で、A地点とB地点が、こっちのサブネットとあちらのサブネットが不意に連関してスパークするようになる。それが「ひらめき」の源泉にもなるだろう。そういうふうに自分の脳細胞のネットワークに刺激を与え続ければ、おなじ80年を生きたとしてもずっと豊かな一生を送ることができるのではないだろうか。
では、脳に残るような記銘をどうやって行うか。映像でもいい、ストーリーでもいい、連想でもいい。単なる記号の羅列を覚えきろうと足掻くより、アタマの努力を一滴加えて、メタな情報に転換することだ。

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2025年01月16日

Posted by ブクログ

記憶は覚えたいものから連想出来るものを考えたり、イメージを思い浮かべる、分類すると定着しやすい。「読書とは、自分ではなく人にものを考えてもらう事だ」って言葉が心に残った。読んだ内容について考え、消化吸収しなければ意味がない。学びの際は自分事として考えなければならない。

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2024年10月15日

Posted by ブクログ

「記憶は技術である」p37

結局、新しいことがらを記憶に定着させるには、そのことがらそのものを記憶しようとするよりも、そのことがらについて「考える」ことのほうが有効なのです。 p111

何かのことがらをインプットして覚える際には、まとめて一度にインプットするのではなく、時間をあけて分散させるほうが記憶にとって効果的なのです。 p123

結局のところ、受け身的に他人事として答えを繰り返すよりも自分事として自ら答えを探して構成することが記憶の定着に有効なのです。 p135

アウトプット練習には決まり切った方法はなく、創意工夫で多様な練習を活用することこそがもっとも重要なのです。 p143

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2024年10月06日

Posted by ブクログ

話があってから8年かけて書き終えた本とのこと。
序盤で記憶が創造性の基礎であると、そこはまさにそう思う。意味を求めてしまう脳の仕組みを使って意味づけることの効用。それからそもそも気づかないと意味づけができないこと、ワーキングメモリの限界、マルチタスクの弊害、無心になるのでなく没頭することがマインドフルネスの中核であること。
イメージを用いた記憶術、知識の構造化、復習やアウトプットの重要性。特にスムーズさの感覚がよろしくないというのは、小堀宗慶宗匠がひとり稽古のよくない理由として挙げてたのとリンク。
忘却曲線はゼロにならず無意識の記憶にあるので、それが連想が自動的に広がることにつながってひらめくと。最後に楽しむことが大切だと結ぶ。

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2024年08月24日

Posted by ブクログ

オーディブルにて。
記憶することは年をとっても衰えない、記憶には構造化が大事、などは興味深かった。
AIなどが発展した現代に、人間が記憶しておくことの意味とは、みたいな方向の話を、もうちょっと深掘りしてくれたら良かったのになと、やや消化不良。
テスト勉強が続く学生や資格取得を目指す人ならもう少し記憶術自体に興味を持てたかもしれない。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

見えないゴリラの話が興味深かった。注意している間は、無関係なものを処理しないよう追い出しがはたらき、見落としが起こる。
デジタル環境が生み出したマルチタスクの世界は、時間が有限である我々には有害なのかもしれない。

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2025年08月08日

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