あらすじ
だれかと出会うこと。あこがれること。勇気をもって向き合うこと。そうしてひとは、強くなる。 【あらすじ】中学1年生の心愛(ここあ)は母親と二人暮らし。仕事が忙しい母親を助けるため、部活動を諦め家事の手伝いに奮闘する日々を送っていた。そんな心愛のささやかな楽しみは、駅前のボクシングジムで練習に励む少女を眺めること。踊るように、舞うようにサンドバッグを叩くその姿は、見ているだけで胸のモヤモヤが吹き飛び、前向きな気持ちになれるのだった。しかしある日、見つめていることが少女に気づかれてしまい……。ボクシングを通じて紡がれていく絆。絆を通じて解かれていく迷いと悩み。迷いと悩みを通じてたどり着いた、「自分がするべきこと」とは? 【もくじ】●Chapter1:透明な壁の向こうがわ ●Chapter2:新世界 ●Chapter3:世界の終わり ●Chapter4:氷の女王 ●Chapter5:光の粒が舞いあがる
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
勇気を出して人生のリングに立て!
憧れたあの子から勇気をもらって一歩を踏み出す物語。
母親の再婚がちらつき、学校には心を開いて話せる友達がいない。周りの人間は好き勝手やっているのに自分は周囲の顔色を伺うばかり。
息の詰まるような日々の中、中学一年生になった主人公の心愛は近所のボクシングジムで練習に打ち込む少女を見かけ次第に興味を持つようになる。
いつものように練習風景を見ていると少女がこちらに気づいてしまい、主人公はお試しでボクシングジムへ通うことになる。
前半は主人公がボクシング少女こはくの裏表のない素直で明るい性格に惹かれていく過程が描かれている。不満だらけの現状に向き合うきっかけとして学校と家庭以外での新たな居場所を見つけた主人公が精神的に癒され、こはくから勇気をもらう。
とはいえ現代モノなので即座に全てが解決するわけではなく、学校と家庭では人間関係の悩みを抱えつつ自分なりにどうすればよいかを物語後半で模索していく。
こはくから影響を受け主人公の言動が変わっていく様がボクシング関連の出来事を中心に描かれ、自分の思いを周囲に伝えられるようになるまでの主人公の成長過程は見ていて応援したくなる。
登場人物が多彩で、徐々に変わっていくメインの三人が見ていて飽きない。
ヤングケアラーで人の顔色を伺いすぎて自分の意見が言えない主人公、型にはまった物の見方が大嫌いで裏表のない性格故に精神的な未熟さが残るこはく、こはくを尊敬しているが努力の方向性が間違っていて空回りしがちな重森。
この三人が互いに影響し合い、物語終盤ではそれぞれが抱えていた課題に進展が見られる。
こはくを格好いい憧れの女の子として描く一方で、仲良くなるにつれ彼女の抱える課題が徐々に見えてくるので完璧と思われたこはくに対しても親近感が湧く。
こはくも主人公と過ごす時間の中で気づきを得て現状打破の糸口を掴むのが友情モノとして美しい終わり方だった。
憧れを胸に新しい環境へ踏み出す主人公は、きっとこはくのように誰かを勇気づけていくのだろうなと思わせる綺麗な終わり方が見事!!
Posted by ブクログ
北海道の読書感想文コンクールの課題図書。今年は是非応募してみたいと読んでみました。
この本はシングルマザーの母親と二人暮しの心愛が主人公です。心愛は家の家事をするために部活などを諦めていました。しかし、ある日、ボクシングをしている少女と出会い母に内緒でボクシングを始めることに、!
この本を読んで実感したことは人間関係の大変さです。人間関係が思わずギクシャクしてしまったりもするけど、きちんと自分の思いを伝えるのも大切だと思いました。
Posted by ブクログ
両親が離婚し、仕事で帰りの遅い母に代わり家事をこなす毎日の心愛。
中学校でも部活に入っていなくて、小学からの友だちとも話す会話も減り、クラスでもグループに入っての誰かの噂話など聞くのもうんざりしていた。
母の帰りが遅いのは付き合っている男性がいるからで…そのこともモヤモヤして。
ある日、買い物帰りに見たのは、ボクシングしている同じくらいの女子。
キラキラと輝いている姿を見て…。
中学時代の友だちとの距離感や親に対して思うこと…。
悩み多き年頃のいろんな気持ちが凝縮している。
ボクシングをすることで、こはくと親しくなることで、強くなる心愛。
言いたいことの半分も言えないで思い悩んでいたことが別の居場所(ボクシング)を見つけて変わっていく様子に応援したくなる。
気持ちを強く持って、自分を信じて進んでいってほしいと思った。
Posted by ブクログ
いい。最後泣いちゃう。
シングルマザーの母親の恋人が、母親に暴力を振るうというシーンがありかなりショッキングな描写です。でも強くなっていく主人公と友情がいいです。