あらすじ
2011年3月11日、東日本大震災によって「福島第一原発事故」が発生した。このとき、暴走する原子炉、放射性物質の飛散という恐ろしい事態に敢然と立ち向かった人たちがいた。汚染と生命の危機の中で踏みとどまった彼らのことを海外メディアは、「フクシマ・フィフティ」と呼んだ。本書は、福島第一原発所長の吉田昌郎さんと福島フィフティが、極限の状況で、何を感じ、どう闘ったのかを、鮮明に描き出した。著書『死の淵を見た男』を土台に据えつつ、本書は「友情物語」という新たな視点と証言、エピソードで再構成されている。仲間への友情と思いやり、「ふるさと」を救わねばという責任感と使命感がひしひしと伝わる感動のノンフィクション。小学高学年から。
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Posted by ブクログ
福島原発事故の吉田所長の決死の覚悟と緊急対応。東京本店、首相官邸からの横槍と戦いながらも、現場にいる人たちの命を守り、日本の国を守った福島フィフティ(実際は69人)に感謝しかない。それにしても、一刻を争う緊急事態に大学の専攻が原子力だったからとの理由で現場に駆け込む菅直人は、首相としての危機管理能力が全くお粗末だったと言わざるを得ない。
Posted by ブクログ
あれから10年以上が経ったが、この災害、事故は歴史から消えることはないだろう。
そんな歴史の現場に居た吉田所長と福島フィフティ(実際は69人)始め、現場員の方々の生々しい物語。
特に印象的だったのはベント(圧力容器の爆発を防ぐために弁を開けて圧力を外に逃がすこと)の突入シーンだった。
核放射線が充満する"死の現場"に誰が、どんな想いで行ったのか、是非読んでもらいたい。
また、有名な"海水注入中断"も触れられていた。
その判断、予想、決断はめちゃくちゃ恰好良いが、真似は出来んと感じた。