あらすじ
2030年、新たな産業革命が始まる。気候変動対策のためのエネルギー革命、サーキュラーエコノミー化、AIの進化、少子高齢化など、避けることのできない大きな波は、産業、雇用、社会や教育のあり方までを激変させるだろう。これから新たに生まれる雇用・失われていく雇用は? 将来の大転換に備え、日本人にはどんな備えが必要になるか? データをもとにひもとく。
【内容の一部より】
●21世紀の産業革命は職種12分類すべてに影響する
●再エネやEVへの転換は賃金を引き下げるリスク
●生態系サービスが失われると44兆ドルの価値が吹き飛ぶ
●カーボンニュートラル化で生まれる雇用・なくなる雇用
●「2025年の崖」で見込まれる年12兆円の経済損失
●産業革命時代の幸福な生き方
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
イギリス産業革命が労働生産性の工場による利潤追求が大きな動機となっていたことに対して、21世紀の産業革命は「人類の存亡」をかけたものである。
課題の関連性やつながりを理解することが重要で、「ウェディングケーキ・モデル(環境層・社会層・経済層)」を意識する必要がある。
これらの大前提を踏まえた上で、全産業に及ぼす影響を論じている。
将来の進路を考え始める中高大学生や若手ビジネスパーソンは、ぜひ読むことを勧めたい。
19世紀の産業革命的「工学アプローチ」は各地の自然環境の差異を均質化・効率化を追求。今後は、土地ごとの差異を尊重し、特徴ある発展の仕方を志向。
エネルギー、農林水産業、天然資源、AIの分野で同時に産業革命が進行している。将来に必要とされるものを作り出せる働き手が必要とされる。
再エネ:大卒資格必須の割合低下して賃金減?
EV:R&Dや製品設計の仕事は減。車両設計経験者は少ないため賃金増。
工場労働者:経験浅くてもOKのため低い傾向
火力・原発関連:50歳未満は他業界へ転職準備の心算
養殖:うなぎのぼり
建設・製造:「環境層」への影響を考慮に入れるスキル◎
資源採掘:生態系保護の技術
Posted by ブクログ
新たな産業革命が起きる21世紀
エネルギー革命により失われる仕事。内燃機関の衰退と、電気自動車バッテリーの普及に影響を受ける職種
人口増加による食糧危機。収穫拡大が環境の破壊による収穫逓減
サーキュラーエコノミーという言葉を初めて知りました。天然資源採掘を減らすことや、環境への負荷軽減が大切
少子高齢化と外国人労働。そのための多様性の受け入れ
AIの普及とホワイトカラーの衰退。高所得と低所得の両極端の状態を生み出す
新たな産業革命に向けての教育の大切さ
環境破壊や気候変動により失われる所得と、新たに生まれる仕事を比較したことはなかったですね。
課題は色々とあれど、学び続けるリスキリングは大切だと言うことはよく分かりました。