あらすじ
「先輩はいつも先輩ですね」
サンタとの出会いをきっかけに再び短歌の道を歩むと決めたスクイ。
復帰のため歌集の発売とともにサイン会に臨むことにした彼女だったが、
会場で突然現れた元クラスメイトの白鳥求歌が立ちふさがる。
「久しぶりだね、スクイ」
彼女はなぜかスクイに対し敵意を持っていた。さらにはサンタも巻き込んでスクイに決闘を申し込み師弟対決を行うことに。
「わかってます。先輩にもモトカにも絶対負けないと言っているのです」
過去のスクイを知るモトカの本音とスクイとサンタの恋の行方は――。
これは恋する少女に再び想いを伝える恋物語。
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感情タグBEST3
お互いのことをより深く
第一巻の完成度が高すぎたので少し心配だったが、とても良かった。新たにライバルと都々逸という要素が入った事で新鮮さもあった。今回はモトカとスクイの勝負が主軸にあったが、全体を通して人と向き合うことがテーマにあると感じた。一巻では夏のように熱い恋の歌の送り合いだったのが、今回はその熱が冬になって冷めてきて改めて相手と向き合うような歌の送り合いだったと感じた。もう付き合っちゃえよ。
Posted by ブクログ
復帰のための歌集の発売とともにサイン会に臨むスクイ。スクイの高校受験のこともありそれに消極的なサンタ。そして、開催されたサイン会においてスクイへの敵愾心をもって現れた彼女の元友人・モトカ。お互いに複雑な思いを抱える三者が、短歌と都々逸の異種歌合で対決しようということになる今回。三人とも相手に向ける思いと自己評価のバランスが相容れずすれ違ってしまうも、「歌合」を通じて本音をぶつけ合い互いの思いを知って一歩前へ進むという、まさに青春を感じる今回でした。続編があれば嬉しい限りです。
Posted by ブクログ
今回は短歌そのものの面白さだけでなく、「言葉で想いを伝えること」の難しさや尊さがより深く描かれていたように感じた。好きな気持ち、悔しさ、憧れ、不安――そうした感情を限られた言葉に込めようとする登場人物たちの姿が印象的で、短歌という題材を通して人と人とのコミュニケーションの本質を描いている作品だと思う。
また、本作は青春小説としての読後感も非常に良かった。登場人物たちは悩みながらも、自分の言葉で相手と向き合おうと前へ進んでいく。その姿を見守っていると自然と応援したくなり、読み終えた後には爽やかな気持ちが残った。短歌に詳しくなくても楽しめる一方で、言葉の持つ力や面白さを改めて感じさせてくれる一冊。
著者のあとがきを読む限り続編の予定はなさそうな雰囲気を感じるが、みんなが一堂に会した「高校編」も是非読んでみたいと思う。