あらすじ
七年付き合った彼氏に振られた帰り道、黒い塊を拾った薫。シャワーを浴びせ綺麗にしてみると、その黒い塊は人語を喋る猫であった。薫は、自分のことを猫だと言い張るヘンテコ生物をモドキと名付け、一人と一匹の奇妙な共同生活がスタートする。さらにある日、モドキがきっかけで、猫好きな獣医学生の隣人、柏木と交流が始まり――やたらオヤジ臭い猫(?)に助言をもらいつつ、どん底OLが恋愛に仕事に立ち向かう。ちょっぴり笑えて心温まる、もふゆるストーリー。
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Posted by ブクログ
女子力の低い薫が拾った猫モドキやマロンと出会って毎日が楽しくなっていく様子がよく描かれていたと思います。正樹や幸恵といった性格の悪い面々とは価値観が合わなかったのだと悟るシーンは淡々と文では書かれていましたが、切なさを感じる瞬間でしたね。
だからこそ、大学生の彼氏を見つけ、「おかえり」といった挨拶を交わし合う毎日に喜びを見出していく薫の姿が活き活きと輝いているように見えました。柏木との結婚がこれから先も上手くいくと願いたいものです。
また、ラクシュが死期を悟り皆の前から姿を消そうとするシーンはとても胸にくるものがありました。独り悲しく人生の最後を迎える……なんて展開にはならずに済んで、とてもホッとしております。
人語を喋る猫のほうが人の機微に敏感だったり、料理ができたりと、「薫もう少し頑張れ」と思わず言いたくなるような所もありましたが、自由奔放さや強さを持っている所が彼女の強さでもあるのかなと思います。
人と猫の不思議な日常を素晴らしい筆致で描いてくださり、ありがとうございました。
Posted by ブクログ
おっもしろーい。
で、確かに、モドキが本当に猫かどうかは疑わしいかもしれないw
でも、愛猫と会話したいと思う人は多いと思う。
お隣の柏木(その家族も含む。)の順応力、というか、それを超えたあの反応には大笑い。
で、浮気男が押しかけてきたときの、あの会話は、某お笑いコンビのすれ違いコントを思い出したw
その後が、思った以上に恋愛色が強くてちょっと意外ではあったけど、モドキのおかげで、色々おさまるところにおさまってよかった。
フォント違いの柏木目線のエピがはさまるのも面白かった。
さて、と。
このまま2巻も読むぞー。
Posted by ブクログ
電車内で読むんじゃなかった!
第一感想はそれでした。
畳み掛けるようなコミカルな内容に抱腹絶倒、読書というのはこんなにも楽しくて笑えて涙が出ますっけ?というのが【拾ったのが本当に猫かは疑わしい】です。
モドキが人の言葉を話し、ビールを飲む姿を想像するとニマニマしちゃうし、動物の言葉を翻訳してくれるのとか、ステキすぎる!
失恋から始まったはずがいつの間にやら、周りを巻き込み幸せしかないストーリーとなり、そこまでの過程がまた楽しくて
それら、すべてがモドキの存在に繋がる
招き猫?福猫?
ビールあげるから家にも来てほしい!
この本はとにもかくにも、寂しい気持ちの時に読んでパワーを貰えるお話だと思っております!
楽しかった、本当に楽しかった!!