あらすじ
あなたは文章を書くことが得意ですか? それとも苦手ですか? この本では文章の書き方について考えます.書くことはあなたの人生を豊かにする土台となるもの.他人からの評価に縛られず,自分らしく書くためにはどうすればよいのでしょう? 自分と向き合い,自分のために書くことの魅力を伝えます.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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Posted by ブクログ
スティーブンキングの言葉の引用「下手な文書の根っこには大抵不安がある。自分の楽しみのために書くなら、不安を覚えることはない。」
これがこの本の全てを表していると思います。
穴埋め短歌は、授業で行って、上手くいった感触がないのですが、この授業の前に、言葉にこだわる雰囲気を作れると、違うのかもしれません。
書くことが自分の楽しみと思える授業を作りたいと、改めて思いました。
Posted by ブクログ
とてもいい本。「言葉」というと、人に何かを伝えるためのものであることが強調されがちだけれども、自分のための言葉。自分だけが書き、読むための言葉の意味を伝えようとする本だったのだと思う。書くということは、書き残すことなのであり、それは、誰かに読まれ、評価されたりするのではなく、ただ、書き残されるためだけに書き残されるのだということを思い出させてくれる。
人の視線を気にせず、自分のために書くことの意義を説明してきたこの本の最後の章では、再び自分の書いたものが、他者に出会い直すことの意味を説明している。一人で書き続けて、最後まで一人でいられる人間は、一周回って、強い人なのだと思う。やっぱり、誰かから認められたいし、誰かに読んでもらいたい。そのとき、この人になら読んでもらってもいいと思える、そんな信頼できる読み手が、身近にいたかどうかは大きな違いだと思う。
自分は、この本で言われる信頼できる読者であろうか。人の文章に、その人が考えて、書いたプロセスを想像してあげられる人間でいられるだろうか。そういった読者として、人の書いたものに向き合い続けるには、不安を抱えながら、人に読んでもらう、そういった書き手でもあり続けることが大切なように思う。
文章を書くことに自信を失ってしまった人たち。人の文章を読む立場にある人たち。そういった人たちに読んでほしい一冊だった。