【感想・ネタバレ】為替ってこんなに面白い!のレビュー

あらすじ

2024年は34年ぶりに1ドル=160円台まで円安が急進。「このまま円安が続くのか?」と不安になっている人も多いだろう。また新NISAを機に海外の投資信託を買い始めた人にとっては、為替は大きな関心事となっているはず。そこで本書では経済アナリストの著者が、為替に興味をもった人のさまざまな疑問に、会話形式でわかりやすく解説。為替に影響を与える金利や経済の仕組みが理解できるだけでなく、なぜ為替が予想と逆の動きをするのか、短期・中期・長期的にはどう動くかなどの“相場感”まで身につく!

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Posted by ブクログ

経済系メディアでもよくみる著者。とてもわかりやすく為替、通貨、資産運用まで解説している。新NISAを始めた人など、これから最低限の為替知識が必要な人にはとても良い本。

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2025年01月11日

Posted by ブクログ

面白い!というか、身に迫った問題である。
為替変動によって物価も変わるし、経営状況も変わる。それを面白く学ぼうという試みは素晴らしいし、ありがたい。ただ、結論としては為替の動向は明確に予測ができるものではないという事。それは当然で、予測可能ならば、それで稼げてしまうだろうし。

分かりやすい構図としては、「円安は海外投資の高い日本にはプラス」「しかし、輸入品が値上がりし、庶民は生活苦」「外国人労働者も日本で働く価値が目減りし、人手不足も深刻化」というベクトルについて。円高ならばこれの裏返し、という風に考えられるが、高いか安いかは自国通貨の基点によっても見方が異なるし、相対的な関係性にもよるし、変動の速さによっても社会的影響が異なるから難しい。

例えば以下の話は面白かった。東日本大震災の話だ。難しいのは、更に「予測の先読み」が働くからだ。ケインズのいう「美人コンテスト」の理論だ。

― 災害の当事者が日本なのに、その日本の通貨が買われるのは、理屈に合わない。矛盾していると思うかもしれません。なぜ、円高になったのでしょうか。機関投資家の間では、「資金回帰が起こった可能性が高い」と言われています。海外で運用していた資金を国内に戻したということです。しかし、あの頃、生保などの大手機関投資家が大量に円を買ったというデータはありません。実は、真相は今もはっきりしないのです。これは推測ですが、資金回帰的な動きが大量に出るのではないか、そうなれば円高だ、と連想した投機筋が大量に円を買った。その結果として円高になったのかもしれません。

円安が良いなら円安に誘導すれば良いじゃないか、という事だが、以下のような話もある。

― 自国の通貨を安くするために各国が介入を繰り返せば、市場が歪められてしまう。そこで、為替レートはあくまで市場によって決定されるべきだ、ということになり、G7各国はそれに賛同しています。仮にそのルールに反するようなことをすれば、アメリカから「お前は為替操作国だ」と名指しで批判され、制裁を受けることになりかねません。
これはあくまでアメリカ独自の根拠に基づいて行われていますが、実際問題として、仮にアメリカから「為替操作国」に認定され、関税の引き上げなど経済制裁を受けることになれば、対象国の経済は大きなダメージを受けます。結局、世界のリーダーであるアメリカには皆逆らえないので、従うしかないのです。それはともかく原則としては、どこの国にとっても自国通貨は安いほうが景気や経済にとってプラスというのが一般的な認識です。ただ、こうした経緯もあり、G7各国がわかりやすい形で自国通貨安に誘導することはなくなりました。

生活に密接した話である。よくよく勉強していきたい。

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2024年12月10日

Posted by ブクログ

最近の急激な円安の進行や、ポラリティの大きさなどモヤモヤしている事があったので、改めてお勉強と確認の為に読んだ。

まず題名がいい。これが「為替入門」や「投資のための為替基礎知識」みたいな題名だったら手に取らなかったかもしれない。
「面白い!」。と言われると、なるほど最近の為替の動き方は変動の幅もでかいし、必ずしも教科書通りではない。為替介入という滅多に立ち会えない場面や、34年ぶりという歴史的な円安の社会に生きているので、見ようによっては大変面白いと言えるとかもしれない。

本書では、一つのトピックを一問一答の会話形式で解説していくのだが、その説明は平易で分かりやすく丁寧である、様々な解説や分析が可能な話題も、特定の立場に偏る事なく公平で納得できる説明がされている。極端な結論に走っていないので読んでいて納得感と安心感を持てた。

中々の良書だと思う。

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2024年08月17日

Posted by ブクログ

同僚が為替の変動に強くアンテナを張っていて、全然アンテナを張ることができていない自分に危機感を感じて読んだ

為替や金利などに関する基本知識が詰め込まれており、知識の整理には良いと思う。ドル円レートの推移が気になり、2016年くらいから推移を見たが、今の円安はかなり異常であることを理解。これからどうなるんだろうという興味が自然と湧いた

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2024年08月15日

Posted by ブクログ

企業決算や訪日客等、短期的に見れば円安もまた良し、と言えるかも知れない。

しかし、日本社会はもはや日本人だけで維持する事は出来ない。中長期的にこの社会で働いてくれる人々を振り向かせる為には、やはり一定以上の為替の強さを持ち続けなければならない(移民政策も重要だが、これは1人1人の意識の根幹にまで関わるから、更に難題)

そのボーダーは幾らかなのか。100円か、それともいっそのこと360円に立ち返って一からやり直すか…

大垣書店イオンモール北大路店にて購入。

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2024年08月10日

Posted by ブクログ

為替の仕組みや取引について、さまざまな角度からの質問に答える形でまとめられた本。内容的には初心者向けと思われ、基本的なところから平易な言葉で簡潔に回答されており、とても分かりやすい。
その一方、ある程度の知識がある社会人にとっては新鮮味のある話は少なく、復習テキストのような感覚かもしれない。
個人的には、プロのディーラー出身である著者ならではの裏話や、そうだったのか!と膝を打つような踏み込んだ内容を期待していたので、その点ではやや物足りなさも感じた。

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2025年05月09日

Posted by ブクログ

投資信託の勉強をある程度してから読んだからギリギリ追い付けたものの、何割理解できたか…むずかしかった。
でも最近の経済や情勢が反映された内容で、読んでよかった。

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2024年10月27日

Posted by ブクログ

2024年6月25日発刊なので、7月の介入や利上げによる”日銀ショック”による株価暴落の直前ということになる。
さすがにそれは予測できなかった、ということか。。。

ドル円が2025年春までに140円を割る可能性は低い(p.213)、とされているが果たして。。。

書いてあることはしごくまともでわかりやすく、ためになりました。結局、長期積立投資を勧めていました。

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2024年08月09日

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