あらすじ
栃木県北西部の田舎町で、八人の女性が殺害された挙げ句、解体・遺棄されるという事件があった。その十五年後、現場だった犯人の元自宅、通称「バラバラ屋敷」へ肝試しに訪れた五人の中学生は、鍵の掛かった屋敷内を覗いたところ、卓袱台に同級生の生首が置かれているのを発見し……密室化した幽霊屋敷を巡る謎を描く表題作ほか、異界駅に迷い込んだ大学生グループが、密室からの殺人犯消失に遭遇する「にしうり駅の怪談」など、怪談作家・呻木(うめき)叫子が採集した四つの怪奇犯罪譚を収める。/【目次】「バラバラ屋敷の怪談」八人の女性が殺害され、解体された猟奇殺人事件。犯人の死後、施錠されたその自宅から生首が発見される。/「青いワンピースの怪談」博物館に度々現われる謎めいた十代の少女。彼女が目撃される先では、怪死事件が続いていた。/「片野塚古墳の怪談」人体に似た数十体の石像が並ぶ災厄の古墳。そこで新たな不可能犯罪が発生する。/「にしうり駅の怪談」異界駅の噂を調べるうちに消えてしまった友人をさがす大学生グループは、想像を絶する光景を目にし……。
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Posted by ブクログ
面白かった!
一話一話でちょっとだけ「うーん、ここ必要だったかな?ちょっと蛇足な描写だったような……」といったシーンが最後に綺麗につながって、おもしろー!!
ミステリーだけどホラーで、ホラーなのにミステリー……
ファンタジー物のマダミスやってる時みたいな感覚
なんでもありになりそうな舞台でちゃんとミステリーしてるのが面白い
個人的には最後のにしうり駅が好き
Posted by ブクログ
怪談作家の主人公が採集した四つの怪奇犯罪譚について。
一つ一つが生々しかったり色んな情報が繋がってひとつになって行くのが恐ろしく、面白かった。
青いワンピースの少女が一番厄介そう。
読み終わったらまた頭から読みたくなる。ミステリとホラーと超常現象とかもガッツリあるから 人を選ぶかも。
ミステリを求めてると少し肩透かし感。
名前が微妙に読みづらいのはちょっとノイズだった。
全部の謎が分かるわけじゃないから色々きになる!
主人公、途中から変わったけど説明特になくてどうなったのかな…?
前作があるっぽいので読んでみたい。
Posted by ブクログ
ほんとーーーにハズレなしだわこのさくしゃ、すきすぎる、ねえ、うめきせんせいはほんとーーーにちゃんとひととしてそんざいしてますか、そしてギャラファンの子たちはいまおいくつですか、げんきですか
Posted by ブクログ
実際に人が起こした事件に、怪異が潜り込んでいる。または、怪異の中に人のリアルな行為がからんでいる。怪談作家・呻木叫子が採集した4つの短編。幽霊コワイ!人もコワイ!
表題作である「バラバラ屋敷の怪談」。50年前に8人の女性が殺されバラバラにされ遺棄されるという、凄惨な事件が起きる。犯人は死刑になるが、15年後、現場に肝試しに向かった中学生達が、同級生の生首を発見。殺された女性達の怨念が?と思いきや、2つの事件には、意外な真相が隠されていた。連続殺人犯が、実は女性だったのもオドロキ。現場に出る女性の幽霊が4人しかいない理由も明かされる。この辺りは、怪異も絡んでいてゾワゾワする。中学生の生首事件も、想像できない展開でマジか!?となった。
この話がいちばん、人がコワカッたと思う。
「青いワンピースの怪談」。ちょっと、生理的にムリである。少女が剥製にされてしまうのだ。コワイはコワイのだけど、猟奇的過ぎて丁寧に読む度胸がなくて、なるべくサラーっと読んでしまった。
「片野塚古墳の怪談」。私、考古学分野が好きなので、古墳にまつわる怪談は面白かった。この話でも人が人を殺す事件が起きる。途中、普通にミステリーっぽい謎解きで一応解決に向かうものの、動機の話になると怪異が絡んでくる。なるほど。
最後の「にしうり駅の怪談」。異界の駅に迷い込んだ大学生達の話。異界の駅って、きさらぎ駅が有名だけど、人気のない、聞いたことのない駅に置き去りにされるとか怖過ぎる!でも、にしうり駅は一見賑やか。ただ、人の頭が瓜なのだ。南瓜とかメロンとか。これ、笑うやつ?と勘違いしそうだけど、しっかりとコワイ。そして、前の3つの話の終着点でもあるのだ。これとこれが、そう繋がるのか、という流れはお見事。
本当にあった、実話なのでは?と錯覚しそうになりながら読み終えた。怖くて満足!
Posted by ブクログ
最後の最後までほんとにバラバラの短編集なのかと思ってたけど話が繋がっててオォ〜ってなった
にしうり駅というのは創作なのかな
荒唐無稽すぎてなんだったんだ…?という読後感
呻木叫子さんシリーズは全編通じてクトゥルフ神話で日本に渡って土着神っぽくなっててイヤさがすごい
Posted by ブクログ
最後の異界駅系の話は好きなので、嬉しかった。
全部が繋がった。
登場人物の名前がクセがありすぎて、そこはイマイチだった。集中できにくい。
Posted by ブクログ
怪談作家呻木叫子が収集する怪談という形式で4つの話が納められているホラー小説。
最後まで読むと実は全部の話に繋がりがあることが分かる形式になっている。
怪異は存在するが、怪異の発生には法則性があるというミステリ的な仕掛けがあって、面白かった。
ただ、全部の話が繋がっていなくても良かったかな…その方が怖かったように思うので。
Posted by ブクログ
今回も小難しく感じる部分に苦戦した……。
にしうり駅のスーツの人って誰だったんだろ?
今回も章ごとの読み切りではなくて しっかり繋がってて面白かった。
Posted by ブクログ
怪談作家・呻木叫子が取材した4つの怪談とそれにまつわる事件を収録。
8人の女性が殺害され、遺体を解体、遺棄された事件の現場でもある犯人宅、通称「バラバラ屋敷」。事件の15年後、肝試しに訪れた中学生が同級生の遺体を発見する「バラバラ屋敷の怪談」。とある少女の怪異「青いワンピースの怪談」。呻木叫子が取材に行った先で事件に遭遇する「片野塚古墳の怪談」。大学生が友人を探しに異界駅へ行ってしまう「にしうり駅の怪談」。
怖かった。普段ホラーはほとんど読まないものだから、モキュメンタリー(フィクション)であると知っていても怖かった。表題作については、もちろん怪談話自体も怖いのだけれど、それよりも事件の真相を考えると人間の方が恐ろしいのかも…と思ってしまう。
4本それぞれは特別繋がりがないのかと思いきや、最後まで読むとすべての話が繋がってくる。「変な家2」や「火のないところに煙は」も最後まで読むと繋がる形式だったので、モキュメンタリーものはこういう形式が定番なのだろうか。「変な家2」はちょっと毛色が違うかもしれないけれど、「火のない〜」と比べてもこちらがダントツで怖いと感じた。