【感想・ネタバレ】怪談心中のレビュー

あらすじ

読み手に迫る恐怖と情緒

「女が首吊ったわ。家のなかでな…」
住むと心が壊れる家、その曰くとは―― (「死にたがる男」より)

多様な怪異を引き寄せる!丸山政也が描く底知れぬ恐怖


怪談心中。重いタイトルである。怪談を聞き蒐めていると、時折、心中事件にまつわる話を伺うことがある。そういった話を聞いていると、常にひどくやるせない気持ちに囚われてしまう(あとがきより)。
・一緒に死んでくれませんか? 新宿の路上で声をかける男。その凄惨な曰くとは「死にたがる男」
・小瓶を呷った女は凄まじい痙攣とともに倒れた。旅館で見た奇妙な夢の続きは…「感応」
・妻と義母を刺殺し、子どもたちを絞め殺し…悲惨な凶事に遭った家族たち「運動会の写真」
――など74話。
凶事のその後、遺された思いや恨み底知れぬ恐怖とともに、貴方も一緒に逝きませんか。

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Posted by ブクログ

今回文体が好みだーと再発見した丸山政也作家!
ワタシの好きな松浦寿輝先生に近い感じがする。
この方のまだ読めてない実話怪談本、引っ張り出してきた!
竹書房怪談文庫ってとりあえず買っとかないと本屋さんの店頭からすぐなくなっちゃうから、中毒みたいにやめられない。
さて、今回いちばん気になったはなし。
アーバンアニマル』秋葉原にいた放し飼いの猿のはなし。緑の顔をした猿はどう見ても人間の老人の顔をしてた。これ、男か女か言及されてないんですがたぶん男の老人ですよね?なんなんやろ、めちゃくちゃ不思議。でもこんなのに肩とかぶら下げられたら何か病気になりそう。前に読んだ実話怪談でバスの中で猿がのってるひとが痔瘻になったとかのはなしを記憶しててそれで猿は病気の象徴のきがしてるんですよねー。
内見、誕生日会、鼻唄、赤ら顔、自動販売機、美容室(これも好み。土地のはなし)、妙な客(幽霊だか分からない変なおんなのひとのはなし)、ワルツ、顔、黒づくめの女、煙草屋、試着室(異界への試着室)、あんた、スニーカー、割り込み、観客(これも不思議なはなし。異界というか並行世界のはなしぽい)、誤操作、ビルボード(なんて書いてあったのか気になりますね、自分の番とかもあったのかも)、死にたがる男(これも土地のはなし、いわるゆ赤線地帯めちゃくちゃ気になる。後日談ありそう)
とてもおもしろく読めました!!

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2024年08月31日

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