あらすじ
日本の戦後史をいろどった様々な事件に立ち会った人々の視点を
自由自在に乗り換えていく語りが高く評価され、
第56回谷崎潤一郎賞に輝いた『日本蒙昧前史』から4年。
パンダ来日、人気俳優同士の不可解な結婚、
中東危機によるオイルショック……語りのスタイルはそのままに、
著者の筆先は新たな事象にもぐりこんで「あの時代」を描き出していく。
著者みずから「ライフワーク」と公言する、
疾走感あふれる叙事的長篇、待望の第二弾。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
第一部でどハマりした本作
第二部でも激動の昭和を堪能しました
リアルタイムでこの時代を知りませんが、パンダ来日の熱狂や上野動物の苦労、政府間の駆け引き、そんなことを知れておもしろかったです
パンダ好きで有名なあの方も登場してクスッと笑えました
Posted by ブクログ
これはきっと、第三部もあるでしょうねー。
外務大臣時代からの大平正芳の話、上野動物園園長パンダお迎えの苦悩、石坂浩二と浅丘ルリ子の恋の行方、オイルショック、政界、芸能、世相めくるめく紡がられて、そこで終了?これは続きを期待するしかない。
Posted by ブクログ
「日本蒙昧前史」がすごくおもしろかったので続きもと思って読んだけど、まさかパンダ初来日や石坂浩二の結婚の話を読むとは思わなかった。別に興味あるわけでもない話題なのに、リズムよくうねうね続いていく文章をどんどん読んでしまう。まるでその場を見てきたかのようで、当事者本人が書いているようで、小説みたいな当事者目線。パンダが初めて中国からやってきて、絶対殺すなと政府高官に脅され、パンダの生態もまったく知らないままに飼育することになった飼育員の話はすごくおもしろかったし、石坂浩二とか浅丘ルリ子とか加賀まりことか検索しながら、そうなんだーと驚きながら読んだり。(これらの俳優たちはもちろん知ってるけど、彼らが若いころのあれこれとか恋愛関係とか知らなかったし、興味ないなと思いつつ、やばくない?とかおもしろがる。もちろんすべてが事実ではないんだろうけど)
オイルショック時の話もいきさつとか事実関係みたいなことがわかって興味深かった。結局、アメリカはイスラエル支持だけれど、日本はアメリカに反することになってもアラブ側についたっていうことも知ったし、今のイスラエル問題についても、アメリカとイスラエルが組んでいて、イスラエルとアラブ諸国が敵対している、みたいな超超基礎的なことを確認できたような。