【感想・ネタバレ】終の市のレビュー

あらすじ

犯罪小説の王ドン・ウィンズロウ、最後の大作。
ギャング・ノワールの金字塔、ここに完結!
権力、暴力、復讐、腐敗、正義、贖罪。
人はなぜ争い、過ちを繰り返すのか――。

「犯罪小説の巨人による最後の作品にふさわしい」
パブリッシャーズ・ウィークリー誌

「私たちは今、ミステリー史に残る叙事詩の終わりを目撃しようとしている。
杉江松恋(書評家)

「『ゴッドファーザー』に並ぶギャング3部作の強烈な最終章」
スティーヴン・キング

東海岸マフィアの血塗れの抗争に巻き込まれ、わずかな仲間たちと西へ逃げ延びダニー・ライアンは、いまやラスヴェガスに王国を築き、カジノホテル業界の陰の大物にのし上がっていた。
だが飽くなき欲望からとった強引な手段が、商売敵のホテル王との関係に禍根を刻み、平穏な生活は終わりを告げる。
FBIとマフィアにつけ狙われ、仲間を惨殺されたダニーは、再び血の抗争に身を投じていくが――。
【解説】杉江松恋

■著者既刊
『ダ・フォース 上・下』
『ザ・ボーダー 上・下』
『壊れた世界の者たちよ』

〈ダニー・ライアン〉3部作
『業火の市』
『陽炎の市』
『終の市』

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ダニーの人生は終わった。
もっと過酷な運命が待ち受けていると思ったが、最後は以外にも平穏な日々が待っていた。

ロードアイランドで生まれ、逃亡し、西海岸で一旗上げて、ラスヴェガスで成功する。
しかし、欲望と憶測とちょっとした偶然で抗争が始まる。
最後、ダニーはラスヴェガスの利権を手放し、命をかけて復讐する。

ダニーの物語は何だったんだろうか。
アメリカの暗部をさらけ出し、移民、人種に通じた血を血で争う抗争を描きたかったのか。

今までの作者の犯罪小説に比べたら、ライトでカジュアルだ。
映画を見るようなスタイリッシュでクールな感じもする。

作家として最後の最後まで、作品ごとのスタイルを模索した結果だったのかもしれない。
これで、作者は筆を置く。
残念でならない。

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2025年08月29日

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