あらすじ
あれか、これか。迷うことばかり…、どう生きる? 自分なりの「人生の地図」を作って、先の見えないこの時代を生き抜こう。洗練された経営学やビジネスの理論を読み解くことで、多角的な視点を提供。深い気づきが得られる、真に役立つ人生の羅針盤!
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Posted by ブクログ
人生の選択は、選択肢を十分に吟味せずに行わなければならない。選択肢をあまり吟味しないほうが、何かを選ぶときに積極的になれる。人生とは見切り発車の電車のようなものである。選択肢が多くなりすぎると、かえって選ぶのが難しくなる。
GRROWWモデル
現状認識・分析⇒資源⇒障害⇒オプション⇒計画⇒意思⇒目標⇒現状認識・分析⇒…
私達が生きていく上で、主体的に選択することは大切だけれども、すべての事柄を主体的に選べるわけではない。ある面では主体的に選ぶとして、別の面では、主体的な選択を信頼するしかない。
人生のチグハグした経験を、心理学用語では「認知的不協和」という。exタバコと健康。認知的不協和音に対処する方法は、3つある。すなわち、行動を変更すること、認知の在り方を変更すること、新たな認知を追加することである。認知的不協和音を減らす為には選ばなかった選択肢の価値を、事後的に下げればいい。しかし、あり得たかもしれない人生に思いを馳せることは、人生の真実を一層よく知ることでもあるだろう。選ばなかった人生の選択肢には、もう一人の自分がいる。そのもう一人の自分と語り合うことが出来るとき、私達は一層、自分の価値を確立していくのではないだろうか。
私達の人生は、課題と解決の連続である。ところが私達は、自分の人生にとぅて重要な課題に気づかないまま、人生を終えるかもしれない。取るに足らないことに対応しているうちに、月日が過ぎていくかもしれない。まだ気づいていない重要な課題に気づくためには、どうすればよいか。そのためには、自分の価値観のものさしをいったん脇に置いて他の人々がどのようなことを重要だと考えていきてきたのかを、多様な角度から調べてみるとよいだろう。私達は人生において、さまざまな経験を積むだけではなく、さまざまな問題の立て方を学んでいる。人生とはある意味で、どんなことが重要であるのかを探求する度でもある。自分が重要だと思う課題を見つけることが出来れば、人生は有意義なものになるだろう。
人生において重要なのは、経済コストの計算に先立って、「時間とコストをかけるに値する有意義なもの」を見つけることである。時間とコストをかける価値があるものを、ここでは「追求材」と呼んでみよう。人生の可処分時間と可処分所得のすべてを投入するに値する財が、理想的な追求材であると言える、吉田兼好「徒然草」では、人生において重要なのは、1つのことに打ち込んでいることである。どれも捨てたくないと執着していると、何一つ成し遂げられない。
例えば、家庭を築いて子育てすることは、時間とコストをつぎ込むに値する追求材(人生の目的)の1つといえるかもしれない。しかし、やがて子供は巣立っていく。長い人生を考えると、子育てにつぎ込むことが出来る時間はそれほど長くない。子育てが終われば、今度は孫を育てることもあり得るかもしれない。しかし、こうした営みのほかに、人生の時間おコストを最大限につぎ込むべき追求財を見つけることは、意外と難しい。
私達は、理想の追求財をどのように見つけるべきか。1つの考えは、お金がなくても普遍的に営むことが出来るもののなかに、理想を見つけることだろう。exマラソン、読書、家庭菜園。もう一つは、とにかくお金をつぎ込んで、文化の嗜みを掘り下げる方向に思想を見つけることである。ex骨董品の収集
毎日、何かに没頭する、専念する、浸る、集中する、のめり込む、など等。このような生活をおくることが出来れば、人生に後悔することはないだろう。
エドガー・シャインのキャリア・アンカー理論
自分の人生を考えるときに、何か自分を思いとどまらせるものがある。それがアンカー(錨)である。①技術/専門②総合管理③自立/独立④保障/安定⑤企業/創造⑥奉仕/貢献⑦挑戦/克服⑧ライフスタイル
アンカーは人生の指針であるとともに、人生を縛るものである。
世の中は、価格(お金)と価値という、2つの物差しがある。価格が高くても、自分にとって価値のないものがある。反対に、自分にとって価値があっても、価格がつかないものもある。また、世の中には、次の4種類の財がある。①価格は高いが自分にとって価値がないもの。②価格が安くて自分にとって価値がないもの。③価格が高くて自分にとって価値があるもの。④価格が安くて(あるいは価格をつけられないほど)自分にとって価値があるもの、である。
生きがいという言葉の意味を突き詰めて考えると、それは自分の人生を肯定する感覚であるといえる。
Posted by ブクログ
経営理論やビジネス自己啓発を哲学しながら、人生について掘り下げている。
ビジネス分野の本については頭から馬鹿にしくさって来たので、引用されている理論の手触りに当初違和感を感じていたが、読みすすめるにつれ、この本は人生の指南書となりうると思った。
折にふれ、再読したい。
Posted by ブクログ
多くの経営やビジネス理論から人生の地図に繋げていく手法については面白みを感じたが、理論の解説に留まっているように感じた。また全体的に抑揚を感じられず終始低空飛行のような感じ方であったため、僭越ながらこの評価とさせていただいた。