あらすじ
ITベンチャーを起業し、M&Aを繰り返して、企業を急拡大させた「男」が、投資案件を物色中のフィリピンで、突然命を狙われる。九死に一生を得たものの、なぜか現地の刑務所に収監され、十数年にわたり屈辱の日々を送る。そして、ついに解放された男は、日本へ帰ってきた、あの頃とは、まったく違う姿で――。
物語は、「男」の恋人だった心臓カテーテル手術の名医と、その勤務先である大病院をも巻き込み、予想だにしない展開へ。金と権力への欲にまみれた世界で繰り広げられる復讐劇はどこへ向かうのか。2020年6月より公明新聞に連載された、サスペンスタッチの小説が待望の書籍化。
東京、フィリピン、北海道。IT業界、医療界、そして劣悪な環境の刑務所。時間と空間を超えた壮大なスケールのエンターテインメント大作が誕生した。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
起業家が仲間に裏切られる数十年の時を経て復讐をしていく経済小説。
章ごとに場面がわかり、最後には一つのストーリーとなっていき、個人的には好きな小説のジャンルで一気に読めた。
Posted by ブクログ
ライブドアを彷彿とさせるIT企業の社長は仲間の経営者にフィリピンで消される。しかし実は生きていた。そして10年が経ち復讐が始まる。顔を変え、フィリピン人となり。
そこに結婚を約束した女医が絡むことでストーリーの幅は広がったが、復讐劇と女医との最後に読後の解決感が爽快ではないと感じたのは自分だけだろうか。