【感想・ネタバレ】九人のレジェンドと愚か者が一人のレビュー

あらすじ

26年前、パ・リーグのペナントレースを制した阪和バーバリアンズ。6回2死まで0封された後、満塁ホームラン3本が飛び出して9点差をひっくり返すという史上稀に見る逆転試合をきっかけに、リーグ優勝、そして日本一へと駆け上った。その後の低迷期を経てこの夏、来季の新監督に抜擢されたのは、当時4番を務めた夏川誠だ。大阪毎朝放送がレジェンドと呼ばれたメンバーたちのインタビューと再現試合で構成する特別番組を企画。取材を進める中で、10人目のレジェンドともいえるマネージャーの存在が浮かび上がる。ところが、あの試合中に盗難事件があり、疑われたマネージャーは退団、そののち非業の死を遂げたという……。チーム思いのマネージャーがなぜ盗難を行ったのか? 主要メンバー9人の中に、嘘をついた人物がいるのではないか? そして仲間を裏切った愚か者は誰なのか――。吉川英治文学新人賞作家が贈る、企みに満ちた長編ミステリ。

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Posted by ブクログ

プロ野球ペナントレース中に起きた26年前の伝説の逆転劇試合。その最中にロッカールームで起こった窃盗事件。犯人と疑われたマネージャーはその後退団し、数年後に亡くなっていた。

過去に起きた事件をテレビの取材で明らかにしていくという割と好みのミステリ。ただ主人公である平尾が一体なににひっかかってこだわってるのか?最後まで語られず読者はちょっとおいてきぼり感。最後まで読めばわかるわけですが、推理するタイプのミステリではないのかな。窃盗事件の真相とかそのあたりのあれこれも推理するだけの材料はなかった・・・と思うんですけども。そのあたり気にせず読む自分としては結構楽しめたんですが、推理したい派の方からしたらアンフェアっぽさが気になるかもしれません。
読後感はあんまりよくはないような・・・勧善懲悪的なものがなされてこれはこれでいいような・・・その後どうなったんだろうな?と想像したくなる終わり。

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2024年10月09日

Posted by ブクログ

野球物を書かせたら、きっとホンマにあった話しや、と思えるくらいのストーリーテラーぶり。再現シーンは出来過ぎかもしれんけど、一本筋に通った筋書きに関心。冗長にならず引き締まった良い作品でした。

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2024年10月03日

Posted by ブクログ

終わり方が凄く切れ味良くて、でも確かにあの後また番組がどうとか続くのだとしたら、面白くなかったのかなと。
この作者だから野球のシーンのリアリティは折り紙付きで、そういうところもこの小説が面白い理由の一つだよな。

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2024年08月25日

Posted by ブクログ

インタビュー形式で伝説の一戦を振り返りつつ、その裏で動いていた事件(事件そのものは他愛ない窃盗だが)を解明していくところは、文章力と人物描写が上手くないと面白い小説にならないが、流石にスポーツ新聞記者出身の著者はそのあたりが非常に上手い。この終わり方には不満は残るが、それ以外はなかなか読み応えのある一作だった。

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2024年07月12日

Posted by ブクログ

好きだわ。
まあ野球好きで、自分が本質的に打つ野球に魅入られる人間だからこういうチームが実在したらなあだし、その裏で進行した物語を描くのはいいですね。
ラストのオチも含めて。

2667冊
今年106冊目

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2024年07月07日

Posted by ブクログ

プロ野球小説といえば、本城雅人。
野球をメインに副菜としてストーリーの色付けを楽しむのだが、今作は味も見た目もあまり好物じゃなかったかな〜。
本城作品との出逢いは「球界消滅」という作品。ドキドキして読んだな~。
次作を楽しみに・・・

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2024年08月04日

Posted by ブクログ

野球がテーマというので期待したけどラストは悲しいですね。
全部が虚しく感じます。
野球の試合だけをテーマにして欲しかったです。

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2024年07月17日

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