【感想・ネタバレ】新編 虚子自伝のレビュー

あらすじ

高浜虚子(1874-1959)は,二冊の自伝を刊行した.青壮年時代の活動を主にしたものと,能楽,郷里,交遊歴を回想,晩年の心境を綴った一冊.二冊をまとめて,捉えにくい近代俳句の巨人・虚子の全体像にふれる.初めて虚子を知る者には虚子入門書・近代俳句への手引き,虚子愛好者には,改めてその素顔にふれる格好の一冊.

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Posted by ブクログ

2冊の自伝を合わせた本。
俳句の世界の偉大な人、ということ以外に何も知らず、正岡子規との区別もつかないまま、新聞に虚子忌とあった4月8日に何となく手に取った。子規に対しては、ドラマ等の影響からか、強烈な個性の持ち主というイメージを持っていたが、虚子はそれとはずいぶん違う人となりであることを知った。自分のことを「平凡な人間」「弱虫」と言ったりする。しかし編者の方は、それを「子規の影を背負って生き続けた虚子という人物のしたたかな自己肯定の表明のようにも思えるのである」と記されている。
自伝なので、多くは人生の中の思い出深いエピソードが占める。俳句そのものについての思索や自論、教えなどの記述は少なく、また何か別の書物を読んでみたいと思った。

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2025年04月15日

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