【感想・ネタバレ】当確師 正義の御旗のレビュー

あらすじ

当選確率99%を誇る選挙コンサルタント、聖達磨。現与党の次期総裁選が近づき、続々と議員が候補に名乗り出る中、彼が参謀を務めることとなったのは、新時代のリーダーと目される政治家・本多さやか外相だった。時を同じくして、新聞社のベテラン記者が静かに動き出す。聖も関わりのある、22年前に起きた大疑獄の可能性を秘めた事件に迫るために……。『ロッキード』も話題の著者がつぶさに描く選挙戦エンタテインメント!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

オチはかなり奇天烈だったが、久々に著者作品として満足。裏の裏、また裏とテンポよく進んでいく。

現在にリンクし、今をリアルタイムで描いているようで、新聞や雑誌のオールドメディアと政治の旧来からの関係はそのままに、敢えてネットやSNSをあまり関わらせないところに、この小説の面白さはあるのかもしれない。

初版といえ、珍しい誤植。
P186 北村×→北原、一瞬混乱した

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2024年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

偶然というか、縁あって、自民党総裁選の時期にこの本を読むこととなった。
政治資金問題、派閥解散、ロシアのウクライナ攻撃など現実を小説の素材にするところがさすが真山さん。

現職内閣、国政を裏で操る重鎮、過去の総裁選の不正を執念で追うベテラン記者、日本初の女性総理を目指すシングルマザーの女性議員、主人公の旧友で本命の総理候補など、役者は揃いに揃っているが、話が壮大で、置いてけぼりになった感じだった。
結局、総裁選は党員の旧派閥、選挙後の保身やポジションを巡る駆け引きの結果だと思い知った。

日本の首相を有権者の1%未満の人間が決めていいのか、その1%は本当に国民の代弁者たる資質と信念を持っているのか。
答えは否だが、国民が義務を放棄し、地方選挙の投票率は下がる一方。若者は勉強もせずに無関心を装い、将来を見ようとしない。
そんな虚しさが一番心に残ってしまった。

続きがあると期待する終わり方だったので、当確師の本来の仕事、矜持を発揮した新作を待ちたい。

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2024年09月17日

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