あらすじ
70年代後半から80年代前半の新人落語家コンクールを総なめにした五代目柳亭痴楽を父親に持ち、その豪放磊落な生き様を幼心に見ていたせいか、二世落語家ののんびりとしたイメージではなく、喧嘩っ早くて情に厚く、寝坊癖で破門にされるなど破天荒な面もある日常をシブラクのまくらで語ったエピソード集。小痴楽が高座で語ると令和の江戸っ子を見る様な雰囲気になる。師の中学時代のヤンキー気質の思い出と、2018年に結婚した女房に頭が上がらない今の生活とのギャップや、操作が全く出来ないのに、見栄からMacノートを購入してカフェで佇んでいることなど、小痴楽にかかると何気ない日常が爆笑のエピソードにかわる。故・落語芸術協会会長桂歌丸師に可愛がられて、歌丸師匠の独演会の前方を務めることも多かったが、「年寄りを甘やかすと死期が早まっていけねぇ」と、本番ギリギリに楽屋に迎えに行き、歌丸師匠を廊下で走らせるなど悪戯エピソードもなぜか憎めない話術で披露していた。
三代目柳亭小痴楽師が毎月出演している渋谷らくご(2014年11月発足)の音源より、厳選した小痴楽師のまくらを活字化します。
帯推薦文は、シブラクのキュレーター・サンキュータツオ氏。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
落語の世界のまま日々を暮らしているような小痴楽師匠のまくら集。
それぞれの落語協会の話とか、
あの師匠の最低なエピソードとか、
あのドラマに出た話とか、
いろいろあるのですが、
個人的には渋谷で携帯をなくした話が一番好きです。
本当にいつの時代の人だよと思うくらい、コンプラ感はじめいろいろと、昭和を感じさせる小痴楽師匠を堪能できる一冊。
しぶらくに行きたくなります。
Posted by ブクログ
240813末廣亭でサイン本を購入。
読んでいるだけで、小痴楽師匠のあの軽快な語り口が脳内再生される。
このご時世にコンプラすれすれな言動でも愛される所以を垣間見れる一冊。