あらすじ
カラス研究20年。
カラスの生態も、カラス被害の現場も知り尽くした
カラス対策のエキスパートが伝授する
“もっとも有効な”カラス対策
カラス被害にお困りのみなさま、
まずはカラスを知ることから始めませんか?
魔法のカラス対策は存在しないかもしれないが、
カラスの行動や生態を理解すれば、対抗手段が見えてくる。
本書では、多種多様なカラス被害の現場を見てきた著者が、
科学的根拠に基づいた現場別の被害対策を伝授。
また、ヒトを襲う、黄色が嫌い、ヒトの視線を避ける、
カカシやCDの効果など、カラスをめぐって囁かれる噂の真相に、
カラス目線で迫る。
身近な野生動物、カラスと共存するための道を求めて。
●目次
第1章 多種多様なカラス被害~カラスの気持ちになって考える~
第2章 そのカラス対策は間違っている……かも~カラスが本能的に嫌がる物なんてない?~
第3章 カラス被害はこう防げ
第4章 カラスの行動をコントロールする研究と対策の最前線
第5章 カラスとヒトの共存は可能か?
●まえがきより
本書を読めば、なぜ被害が発生してしまうのかは見えるだろう。
そして、その被害を軽減するためにすべきこともわかるだろうし、
何をどのように努力すればよいかもわかるはずだ。
一方で、対策の限界も見えてくるだろう。
少なくとも、次から次へと手当たり次第に対策を試し、
無駄な時間と労力をかけなくて済むような知識は得られるはずだ。
本書がカラスに悩む方のお力に少しでもなれば、
このうえない喜びである。
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Posted by ブクログ
前著『カラスをだます』(NHK出版新書)は、どうしてカラスの道に入ったかというエピソードも入った入門書だったが、それに続く本書は、カラス対策に特化したadvanced version。随所にQRコードが記載され、28の動画も楽しめる。カラス担当の自治体職員や、カラスに悩まされている農家の方は、必読かも。
カラス撃退のmagic bulletは存在しない。巷ではさまざまな方法が試されているが、どれも効果は短期的で一過性。というのも、カラスはすぐにその方法に馴れてしまうからだ。でも、馴れを考慮して、いくつかの方法を組み合わせれば、なんとかいけるかもしれない。というわけで、その試行錯誤が読みどころ。いわばカラスとの知的攻防のゲーム、書名の通りの「知恵比べ」。
対策の基本はカラスの気持ちになって考えること。副題は「生理・生態から考えたカラス対策マニュアル」だが、「心理」もそこに加えたい。