あらすじ
【緊急出版】
台湾ベストセラーが日本上陸
対中国の最前線に立つ知日派の信念
台湾新総統のすべて
新総統を知り尽くす台湾ジャーナリストと産経新聞台北支局長が世界最重要人物のすべてを書く
【台湾トップの実像】
総統選挙の期間中、何度も「台湾はすでに主権独立の国家であるため、改めて独立を宣言する必要はない」と強調した頼清徳氏。「台湾独立」の主張を封印し、現実的な一面を見せている。貧困という父の「遺産」、母の教え、医師として、政治家としての信念。なぜ台湾で最も親日的と言われる政治家となったのか。中国にどう対処していくのか。
【目次】
はじめに—矢板明夫
第1章 民主主義を守った総統選挙
第2章 台湾で最も親日の政治家
第3章 父の最大の遺産は「貧困」
第4章 民主化の波の中で
第5章 白衣を脱いで政界へ
第6章 頼清徳の政治スタイル
第7章 初代「新・台南市長」に就任
第8章 地方から中央、そして予備選
第9章 副総統から党主席、総統選へ
第10章 頼清徳は何を目指すのか
番外編 副総統・蕭美琴は何者か
附 産経新聞 頼清徳氏インタビュー
関連年表
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
蔡英文さんの後継者という立ち位置であることは、以前より存じておりましたが、頼清徳さんの生い立ちそのもは詳しく知りませんでした。
農家さんをはじめ、民間の人々は早朝からラジオを聞いて働いていることに注目し、自らの政治指針を伝える方法は、ラジオにあえて限定してきた発想であったり、細やかな意識も見事ながら、父を若くして失ったために、母や国家への恩返しとして生きてきた情熱的なその気性もまた、大変好ましく思えました。
また、賛否の激しいハーバード大学ですが、その入学資格は、推薦されることが強く影響しているという内容も印象的でした。対立候補であるはずの国民党の有力者から、あえて推薦を受けるという離れ業も、まるで映画のような爽快感がありました。彼の懐に入って信頼を得る人柄は、なるほど、安倍元総理を友と慕うように、よく似ているのかもしれません。
大変に元気と勇気をもらえる素敵な一冊です。
政治的なノウハウというよりも、こんな人を好きになる、真似してみたい、と思わせる、とある人の冒険物語と言えましょう。皆さんもどうか一度読んでみてもらいたいです。