【感想・ネタバレ】夏のサンタクロース フィンランドのお話集のレビュー

あらすじ

フィンランドの「童話の女王」アンニ・スヴァンの作品集.民話的なファンタジーと,現実の風景や暮らしを融合させた童話は,およそ百年前から人びとに親しまれてきました.春をむかえにいくお話,妖精や魔物の登場するお話,ドラマチックな愛のお語など,色とりどりの13編をえりすぐり,美しい挿絵とともに紹介します.

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Posted by ブクログ

創作童話集。グリム童話をはじめとする昔話のような、苛烈な結末にならずに、心がほっとあたたかくなるようなやさしいしめくくりのお話が多くて、読んでいてとてもおだやかな気持ちになる。それでいてペイッコの物語のようにちょっとハラハラドキドキすっきり、というのもあるし、波のひみつのようにもの悲しい物語もあるし、心のいろいろな場所に働きかけてくるのがとてもよい。
「春をむかえにいった3人の子どもたち」では、最後の添え書き「一八八九年の春に」を見て胸にくるものがあった。この年、ロシア帝国がフィンランドをロシア化しようときびしい政策を採り始めたのだとのこと。つらいなかでも春を待つ心があふれる物語なのだな。今にも通じることだなと、じんときてしまった。

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2024年11月12日

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【動機】知人からすすめられて

フィンランドのお話を詰めた短編集。何話か読んでからめずらしくあとがきを読むと、訳者がどんな思いでお話しを選んだかが書かれていた。

「あなたにとっての幸せを見つけてください」

これがこの本のお話、そして訳者からのメッセージだと感じた。ときどき読み返したらどうだろうという想いから★5。

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2024年05月07日

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ネタバレ

「フィンランド童話の女王」と呼ばれる作者の作品の中から選りすぐりの短編を翻訳した童話集。 厳しい冬が長い土地柄ゆえ春を尊び喜ぶ様が生きることの肯定に直結している感じがする。人間や動植物、精霊と言った種族の違いこそあるもの、基本的に共生する仲間たちというフェアな設定であることも素敵。気に入ったのは『氷の花』『山の王の息子』などファンタジー色強めの作品たち。
『氷の花』はアリスン・アトリーの『妖精のおよめさん』の中に収録されていたお話に似た雰囲気だった

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2024年09月07日

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フィンランドの作家アンニ・スヴァンが1933年に発表した童話集の中から選ばれた13編を収録。北欧らしい、素朴さと厳しさの入り混じる童話は、少し馴染みがない感じがするが、昔話を聞き慣れている子には違和感はないと思う。
個人的には、「小さなヴァイオリン」「子牛のピエニッキと森のこびと」「夏のサンタクロース」「ふしぎの花」「山の王の息子」が好きです。
自然や生き物たちの描写がとてもいいと思った。

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2024年05月03日

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13編の物語集。
森の様子や小人や妖精、魔物、魔法、春の女神などが出てきて描写が美しく、フィンランドらしい風土や気風を感じて癒された。
静かであるけど力強い話。
コイヴのクラシカルな挿絵もとても良い。

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2023年11月26日

Posted by ブクログ

フィンランドで童話の女王とよばれるアンニ・スヴァン 後にすぐれた児童文学作品に贈られるアンニ・スヴァン賞が創設される

ヒーシ、ペイコットなど特有の魔物が出てきた

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2024年03月12日

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