あらすじ
オリーヴ・マーティン――六年前、母親と妹を切り刻み、それをまた人間の形に並べて、台所の床に血みどろの抽象画を描いた女。嫌悪と畏怖をこめて彫刻家と呼ばれるこの無期懲役囚について一冊書け、と版元に命じられたライターのロズは、覚悟を決めて取材にかかる。まずはオリーヴとの面会。並はずれた威圧感に震え上がったが、相手は意外にも理性の閃きをのぞかせた。かすかな違和感は、微妙な齟齬の発見をへて、大きな疑問に逢着する……本当にオリーヴがやったのか? 謎解きの興趣に恐怖をひとたらし。その絶妙な匙加減が、内外で絶賛を博した、ミステリの新女王の出世作。MWA最優秀長編賞に輝く、戦慄の第二長編!/解説=野崎六助
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Posted by ブクログ
家族惨殺事件の犯人に取材することになったリズは犯人とされている長女オリーブに取材をしていくうちに、犯人は他にいるのでは?と感じ、周辺の人に聞き込みを始める、という内容。
囚人になっているオリーブに同情心がわかないんだけど、時折キラリとした知性も垣間見せたりして、なかなか油断ならない人物。なのでホラーかなと思ったら、元警官のハルが出てきて段々ロズとハルのアクションロマンス風に。
殺された妹も最初は天使のようという評価だったのに、聞き込みを続けていくうちにそうではないこともわかるし、犯人もちょっとあれな人だし。
こういう心神喪失状態の人が犯人というオチは昔懐かしいなあと思ったら、この作品も90年代の作品で、当時はこのオチ(角川ホラー文庫等)を使ったサイコホラーよく見たなあと懐かしく思いました。
巻末のこき下ろし解説は読み応えあり。ここまで忖度のない解説も珍しいし「女臭い」小説とは私も完璧に同意。