あらすじ
東京から北関東へ移住した、ミステリ作家の牧薩次とキリコ夫妻。高齢出産を決意したキリコは、地元の中学生・美祢に住み込みで手伝いをしてもらうことに。やがて臨月間近の秋祭の日、キリコにボールペンで手書きされた生原稿が手渡される。担当の助産師の息子が書いた時代ミステリ作品らしい。それが、キリコたちに新たな事件をもたらすことになろうとは――。折しも薩次は北京に出張中、キリコは大きなお腹を抱え難事件に挑む。台風19号の来襲、そして陣痛、さらに牧家を狙う怪しい影……。〈ポテトとスーパー〉シリーズ最終巻。/解説=青崎有吾
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Posted by ブクログ
ポテト&スーパーのシリーズも、とうとう完結かぁ。
こんなに長く続いたシリーズだけに感慨深い。
新装版で改めて読み返して、色褪せない面白さを再確認したし。
今作では、なにしろ、キリコがいよいよ母になる!
しかも、冒頭がいきなりあれで、まさかの出産を間近に控えて嵐の山荘になるのか、とどきっとしたわ。
ポテトは海外に出張中のようだし、しっかりしていても、ほんの少女とキリコが2人きりでは、と。
そこでは、過去に神隠し事件があり、謎は解決していないし、小さな集落で人間関係は複雑だし。
それが、すっきり解決するのは、素晴らしいカタルシス。
思いもよらない展開だった。
まさに、シリーズの完結にふさわしい大団円。
他シリーズの登場人物たちが名前だけでも登場するのも嬉しい。
昔、辻真先さんを読み始めたのは、赤川次郎さんの三毛猫ホームズに対抗した「迷犬ルパン」だたなぁ。あれやこれやも新装版に期待。