あらすじ
フィナンシャルタイムズ紙はじめ
全米各紙で絶賛!!
社会心理学者が解き明かす「怠惰」の誤解(ウソ)
いつも頑張りすぎている人に希望をくれる。もっと人間らしい、良い生き方はできるのだ。
―ニューヨーク・タイムズ ベストセラー『デジタル・ミニマリスト』『DEEP WORK 大事なことに集中する』著者カル・ニューポート
一読の価値あり。
―『フィナンシャル・タイムズ』紙
資本主義に翻弄されて疲れた人のための科学に基づく自己啓発書だ。
―『シカゴ・リーダー』紙
人はそんなに働かなくていいし、価値は外からの評価で決まらないし、
すべてに詳しくなくていい、すべての人を助けなくてもいい。
「怠惰」であることに罪悪感を味わう必要はない。
なぜなら「怠惰=悪」は植え付けられた "信念" に過ぎず、しかも誤っているからだ。
本書が指摘する3つの「怠惰のウソ」
1. 人の価値は生産性で測られる。
2. 自分で限界だと思っても、信じるな。
3. もっとできることはあるはずだ。
上記が「真っ赤なウソ」だと言われて、
驚いた方もいらっしゃるでしょうが、
・オーバーワークの常態化
・燃え尽き症候群、うつ病
・スマホ疲れ、SNS疲れ
・格差の拡大と競争社会の激化
が叫ばれる現代を生きる私たちの中には、
薄々そう感じていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本書では「怠惰」にフォーカスを当て、
・どうして私たちは「怠惰」であることを恐れるのか
・「怠惰のウソ」が世界中に広まり、正当化させたからくり
・「怠惰」であることの意義
・「怠惰のウソ」から真に抜け出して幸せに生きる方法
を、社会心理学博士である著者が解説。
本書を読み終えた暁には、
自分自身が価値ある人間であるという感覚を取り戻し、
「怠けること」の罪悪感から抜け出して、
あなたにとって「幸せな人生」とはなにか? を再考したくなることでしょう。
【目次】
はじめに 「自分は怠惰じゃない」と気づくまで
第1章 「怠惰のウソ」
第2章 怠惰を再考する
第3章 そんなに働かなくていい
第4章 人間の価値は業績では決まらない
第5章 すべてに詳しくなくていい
第6章 疲れる人間関係はそのままにしない
第7章 社会の「べき」を払いのける
結び 共感で「怠惰のウソ」を終わらせる
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
◯「怠惰」は存在しないという主張:
・一般的に「怠惰」とされる行動は、個人の道徳的な欠陥ではなく、心身の疲労や限界、社会的な困難や障壁(文脈)から生じる警告信号である。
・私たちは資本主義社会によって植え付けられた**「怠惰のウソ」**(人の価値は生産性で測られる、限界だと思っても信じるな、もっとできることはあるはずだ)に囚われている。
◯「生産性至上主義」への異議:
・社会に広がる「たくさん働く人=価値ある人」という固定観念は、プロテスタント思想や資本主義の拡大と共に広まったもので、私たちを追い詰めている。
・人間はロボットではなく、そもそも1日に8時間も働き続けられるようにはできていない。無理に働くことは生産性を低下させ、心身を壊す。
◯幸せな生き方への提言:
・「怠惰」であることへの罪悪感を手放し、自分を責めるのをやめる。
・心や体が発する「休みたい」という声、つまり怠けたい気持ちを大切にし、尊重する。
・生産性以外の基準で自分の価値を測り、社会の期待ではなく自分の本当の気持ちに従って生きる。
・非生産的な時間や休息を意識的に取り、仕事・お金・健康・余暇のバランスを見直すことが、結果として健やかな生活と幸福につながる。
Posted by ブクログ
良かった。
学生時代に一人暮らしを始めインターネットと出会い、スマホの流通のタイミングも合わさり、私は重篤なスマホ中毒になっている。
そろそろ人生をスマホに支配されかかっていることに自覚しつつもやめられず自己嫌悪に陥っていたが、競争社会に対応できずに疲れきた自分の脳の逃げ場としての行動だったと思う。
Posted by ブクログ
社会的劣位にあることでケア労働が降ってきて休めない。自分が優先すべきことをしていないという自責の念。不安も。しばらく感情に身を任せる。>これとても難しい。依存に逃げたくなる。自分たちでは状況を完全にコントロールできないこと、自分にすべての責任があるわけでもないこと、を受容する。解放感と悲しみ。この行動で相手はどんな欲求を満たそうとしているか。相手が変化を起こすうえでどんな障壁や困難があるか。こちらに見えない困難で苦しんでいるのではないか。こう行動するよう誰かに教わったのではないか。相手に他の選択肢はあるか。あったとして本人にとって現実的か。サポートが必要だとすればどんな形がありうるか。なんか山川草木悉皆成仏に転がり込んだ気分になっている。さてどうしよう。
Posted by ブクログ
どうしてもやる気が出ない、体が動かない。でも動き出さなければ…。
ずっとそんな状態でした。
しかし、読書後、心と体が休めと言っている、と考え直すようにしました。
相対評価をやめ、少しずつ歩いて進んでいけば良い、雑音だと思うものはシャットアウトしていった方が健康なんだと思わせてくれました。
Posted by ブクログ
ダラダラすることが悪、生産性を高めることが善だと私たちは思っているが、実はそうではない。休息を取ることがパフォーマンスに直結する。ダラダラする時間もエッセンシャル。
「怠けたくなる」は頑張り過ぎ、やりすぎの危険サイン。
Posted by ブクログ
2025/3/27読破
燃え尽き症候群となった自分にはちょうどぴったりな本でした。
自分のキャパシティーと言うコップがいっぱいでないときに、人に分け与えることができないと言うことを最近学びましたが、それに通ずるものを感じました。自分のコップが常に溢れているように、どう行動すべきか?と言うことを本書から学びました。
生産性が悪いタイミングには必ず理由があるため、自分も他人も独善的に見るのではなく、背景をしっかり考えようと思いました。
特に印象に残ったこと
①
他者の過剰な要求に対して、お勧めの方法は3つ。
相手の期待に抗う、相手をがっかりさせてみる、何度でも断る。この3つを行うこと。
他人につけ込んでくる人は口に出して伝えなくても、自分の要求は当然叶えられると考えがち。そのため先回りして動くのをやめて、相手に要求を明言させることが望ましい。
②
誰かが行動せず、ダラダラしている理由がわからない時は、その人を怠惰だと切り捨てがちである。しかしどんな行動にもその人なりの理由がある。それが無意味で自滅的にしか見えなくても、その人の人生の文脈では意味がある。だから、その人が、どうしてその行動しているのか、じっくり考えてみることが必要である。
Posted by ブクログ
自分が今抱えている事、それを全て解決しようと努力
すること。それは勿論大切。
しかしやり過ぎて体を壊してまでする事ではない。
何でも俯瞰してみて、自分にも他人にも優しくすると、
出来るかもしれない。
Posted by ブクログ
勤勉であれという強迫観念に迫られていてはいけないというワンメッセージだが、切り口が新しくておもしろい
アメリカ人の働き過ぎな人たちが、意外にも日本の典型的な過労死する人とイメージが被るのも興味深い
Posted by ブクログ
生産性=善であり、人の価値を決めるかのような教育を受けてきた私たちは、怠惰な人を見ると無意識に見下したり自業自得だと考えたりしてしまう。
しかし、どんな人にも背景が存在し、生まれながらにして価値があるということを意識することが、寛容で人間らしく暮らせる社会づくりには大切だと思った。
アメリカ社会の問題が多く取り上げられていましたが、アメリカの影響を多大に受けている日本においても、この本のような考え方ができる人が増えて欲しいですね。
Posted by ブクログ
職場で頑張っていないように見える人もすげー苦労しているように見える理由がわかります。
大事なのは方向性。
燃え尽きないペース配分と位置取り。
評価表は使える。
学生の講義に使おう。
Posted by ブクログ
「怠けている」と決めつけるのはあまりに短絡的だ。がんばれない理由があるかもしれないし、そもそもがんばりようがない環境かもしれない。
終わりなき生産性競争の中立ち止まる者は怠惰とされる社会。しかし人は機械ではない。休むことや立ち止まることにも意味があるはずだ。
視点を変えれば「怠惰」とされていた行動も自己防衛や限界を伝えるサインかもしれない。
誰かを責める前にその背景に目を向けたい。怠惰を疑うより思いやりをもって寄り添う社会でありたい。
Posted by ブクログ
「怠惰」という言葉で自分も他の人にも責める事があったことを自覚しました。「怠惰」では無く「妥協」や「共感」から入ろうと考えさせられた内容でした。
Posted by ブクログ
アメリカ人もそんなに働いているのか!
と驚きました。
日本人と比べ、もっと余裕を持っているイメージでしたが、日本人と(というか自分と)同じなんだな、自分ももう少し余裕を持って生きようと思いました。
Posted by ブクログ
怠惰であると思われている人は見えない困難と戦っている
・人には限界もあるし、人の価値生産性では決まらない
・時間を浪費するのは、頭をクリアにすることにもつながる
・健全な状態であれば自然とやる気は出てくる
・怠惰で非生産的な時間を大切にすると人生の質が変わる
・情報が少ない方が幸福
・人と比較せず憧れをいだけ