あらすじ
侯爵令嬢マリエルは今日も憂鬱な気分で溜め息をついた。婚約者である王太子・デリックは、偶然出会った街娘のイーリカに心を奪われ、マリエルとの約束も何度も反故にして、足繁く彼女のもとへ通っている。限界が近づいていたマリエルは、ある時、優秀と名高い王立騎士団の副団長ライオネルからの視線に気づく。それ以降、互いの姿を見かけては視線を送りあう日々。ライオネルの視線には少しずつ熱がこもり、マリエルもまた秘密のやり取りに心を揺らしていた。そんなある日、舞踏会で気分が悪くなったマリエルはライオネルに介抱される。二人きりで言葉を交わすなかで、マリエルは彼に淡い期待を寄せていることに気づく。ライオネルもまた焦がれるように自分を見つめていることに気づいたマリエルは思ってしまった。「私が欲しいなら―――どうか奪って」
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ヒーローの執念がすごい。
無欲で真面目だったヒーローが初めて手に入れたいと思ったのがヒロインでした。常にヒロインの幸せを考えるヒ―ローはすてきでした。
目は口ほどに
王太子の婚約者であるヒロイン。例のごとく王太子は他の女にうつつを抜かし、王族の責務を放棄する…タイプの婚約者なので、他の男に心が向いても全く心が痛みません。恋の始まりは視線から。珍しいですね、目で語る恋愛はとても良かったです。
目は口ほどに物を言う
言葉をかわすことはなく、それでも何度も交わる視線。
視線だけで伝え合う行為が、とても美しく、そして淫ら。
ヒロインを手に入れる為に命懸けで戦う寡黙な騎士の愛情はその視線同様、熱く、真摯で、何処までも真っ直ぐだ。
彼女を裏切った者には温情なし。後味が悪くなることなく晴れやかな読後感。
すごい
目線だけでお互いをなんて‥現代から考えたらすごいなって思うけど戦時中とかこうゆう貴族社会ではそんなこともあるのかなと思いました。
でもなによりヒーローの執念は恐れ入りました。本当に報われて良かったと思いますし、幸せになって欲しいです。
とてもほっこりしました。ありがとうございます。
婚約者を蔑ろにして、男爵の愛人の娘との逢瀬を楽しむ、王太子。
ヒロインも、王太子に思いれは無かった。
国の英雄になる前から、ヒロインとヒーローは、視線だけで、愛を育み続けてた。
ヒーローの重い溺愛が嬉しいヒロイン。
幸せに。