【感想・ネタバレ】覚悟せよのレビュー

あらすじ

絶体絶命。待ったなし。人生最大の危機をどう切り抜ける? 愛する女を奪われ、失った呉服屋の主。その悔恨と諦念……「鴨」、懐かしい村へ帰る。母のわがままに秀吉は……「さいごのおねがい」、赤穂浪士の討ち入り当日。隣家では……「おとなりさんちのかたきうち」など、善も悪もない、ただひたすらに生き抜いた名もなき人の物語。陰に隠れた人々の生死を懸けたさまざまな“覚悟”を、鮮烈かつ詩情豊かに描き出す珠玉の作品集。

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Posted by ブクログ

郡奉行でありながら貧農の隠し田を見逃す神谷新左エ門の覚悟、芹沢鴨と共に粛清されたお梅の覚悟、島流しの男が流人頭へ抱く覚悟、屑屋に殺されたお甲の覚悟、伊達政宗の覚悟、満たされ過ぎてしまった秀吉の母が捨ててしまった覚悟、吉良邸隣家の土屋主税が吉良上野介に相対して決めた覚悟。
様々な覚悟を抱いた人間と、その周囲の人たちとの確執が如何ともし難く、歴史上の人物であれ無名の人であっても、その想いが届かぬ切なさを静かな筆致で描かれていて好感が持てた。

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2024年05月10日

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