あらすじ
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おおきな おおきな いぬの ムクムク が はじめてのまちにたどりついた。すぐに あたらしい おうちが みつかると おもったけれど…。ポップでカラフル、そして多様性に満ち溢れた絵で、自由な家族の形を温かく描く。いつの時代も子どもの憧れである大きなムク犬(背中にも乗れる!)と、小さな女の子との交流を軸に、細部まで描き込まれた絵を繰り返し楽しめる、新時代の定番絵本。対象年齢4~7歳。
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Posted by ブクログ
移民など、生まれた町を離れて暮らさねばならない子、特に一人で離れなければならない子に向けて、エールとして書かれた本だと思う。
おおきなおおきないぬのムクはながいたびをして、おおきなまちにたどりつきました。…と、絵本を開くと突然、長旅の末の街での生活が始まります。
よく見ると表題紙のページで大きな町を臨む丘の上にいるムクムクが、不安そうに来し方を見ているのに気づきます。新しい街では言葉もわからず、でも希望でいっぱいのムクムク。絵をよく見ていると、実はムクムクが知らず知らずのうちに周囲との摩擦を起こしてしまい、街の一部の人たちからは歓迎されていないことがわかるようになっています。自分の居場所を見つけられないムクムクでしたが、出会った迷子の女の子を助けたことから、ムクムク自身も家を見つけることができたのでした。
ムクムクに自身を投影することで、あるいはムクムクと出会う女の子に自身を投影することで、前向きに生きること、明日に期待すること、他者と関係を築くことの心地よさを感じると思います。