あらすじ
妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターは、幼い頃死別した父母とそっくりな夫婦に出逢った。こみあげてくる懐かしさ。心安らぐ不思議な団欒。しかし、年若い恋人は「もう決して彼らと逢わないで」と懇願した……。静かすぎる都会のひと夏、異界の人々との交渉を、ファンタスティックに、鬼気迫る筆で描き出す、名脚本家山田太一の独自の小説世界。第一回山本周五郎賞受賞作品!(解説・田辺聖子)
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Posted by ブクログ
映画化されるということで読んでみた。
何となくハートウォーミングなストーリーかなと思いながら読み進めていたところ、最後にやられた。若い恋人とのくだりのために、この作品の流れが大きく変わった。ある意味、衝撃的。
Posted by ブクログ
「異人」との繋がり
箸は持ち帰れたが、履物は残っていなかった
両親とケイが妻と息子(現実)との喪失を埋めてくれたが、
引き戻してくれたのは間宮だった
今の彼を本当に気にかけていたのは間宮だったことに安堵する
Posted by ブクログ
作者の職業柄だと思うけど、最後に一波乱あるところが、テレビドラマ的なつくり。
傷ついた中年男性が、夢か幻かわからないけれど死に別れた両親と交流する描写は、切ないような温かいような感じで良かった。